アロマティコ（2009年生、母ナスカ）

アロマティコ（2009年5月17日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「イタリア種の香り高い葡萄を原料としたペルーの蒸留酒ピスコの一つ」。毛色は栗毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時8歳）と交配したナスカが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地27戦6勝2着2回。2013年のエリザベス女王杯(牝G1)で3着に入った他、2012年の秋華賞(牝G1)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額1,800万円（45万×40口）で一口馬主が募集された。

佐々木晶三厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2011年）

10月23日、デビュー戦は田辺裕信騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。馬体重は468kg。11頭立ての5番人気で大外11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月13日、中2週で迎えた2戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、伸びてきたニーレンベルギア決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

12月11日、中3週で迎えた3戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のピサノベッテルを3/4馬身振り切って初白星を挙げた。

3歳（2012年）

3月17日、約3か月の休み明けで迎えた4戦目は、N.ピンナ騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4月7日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンの忘れな草賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（1戦0勝）。12頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、4着に入り込んだ。

5月6日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳500万下の矢車賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るフレイムコードを強烈な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて勝利をモノにする

5月26日、中2週で迎えた7戦目は、3歳オープンの白百合ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で佐藤哲三騎手（3戦1勝）。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず7着に敗れた。

8月25日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、川須栄彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の西海賞（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のロベルタに1馬身半の差をつけて優勝

9月23日、中3週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のムーンライトハンデキャップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川須栄彦騎手（1戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露したが、3着に終わった。

10月14日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は佐藤哲三騎手（4戦1勝）。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮し、3着に入った。

4歳（2013年）

2月24日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の関門橋ステークス（小倉芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のナムラオウドウをクビ差振り切って久しぶりの一戦をモノにした。

4月20日、中7週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた12戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 曇/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

5月12日、中2週で迎えた13戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず10着に敗れた。

6月9日、中3週で迎えた14戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では圧巻の末脚を披露したが、3着に終わった。

8月17日、中9週で迎えた15戦目は、3歳以上1600万下の佐渡ステークス（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のマイネオーチャードに2馬身半の差をつけて断然人気に応えた。

10月14日、中7週で迎えた16戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（3戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず最後はマルセリーナと並んで7着同着となった。

11月10日、中3週で迎えた17戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り雨/重）に出走。18頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出し、3着に入った。

12月14日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず最後はコウエイオトメと並んで14着同着となった。

5歳（2014年）

2月23日、中9週で迎えた19戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、5着に終わった。

3月16日、中2週で迎えた20戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、4着に終わった。

4月26日、中5週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず10着に敗れた。

7月6日、中9週で迎えた22戦目は、巴賞（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（2戦0勝）。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のセイルラージをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

8月3日、中3週で迎えた23戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（3戦1勝）。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では弾けるように疾駆したが、抜け出したキャトルフィーユにハナ差届かず2着となった。

9月28日、中7週で迎えた24戦目は、G2のオールカマー（新潟芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（4戦1勝）。18頭立ての6番人気で17番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、5着に終わった。

11月16日、中6週で迎えた25戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で三浦皇成騎手（5戦1勝）。18頭立ての9番人気で大外18番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを16番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず8着に敗れた。

6歳（2015年）

1月24日、中9週で迎えた26戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（1戦1勝）。18頭立ての6番人気で16番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず15着に敗れた。

2月22日、中3週で迎えた27戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 小雨/重）に出走。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず10着に敗れた。