アイアムカミノマゴ（2006年生、母アイアムザウィナー）

アイアムカミノマゴ（2006年2月22日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋神の孫」。毛色は鹿毛。種牡馬のアグネスタキオン（当時8歳）と交配したアイアムザウィナーが14歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地14戦4勝2着2回。2010年の阪神牝馬ステークス(牝G2)に勝利した他、2009年のフィリーズレビュー(牝G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

14歳のとき、ワイズマンから「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、矢野牧場によって2,310万円で落札された。

杉浦宏昭厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2008年）

6月28日、デビュー戦は勝浦正樹騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島ダート1000m 曇/良）に出走。馬体重は464kg。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のケージーコガネに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

8月10日、中5週で迎えた2戦目は、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦1勝）。14頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、凄まじいハイペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい13着に終わった。

9月15日、中4週で迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したサダムテンジンにアタマ差届かず2着に惜敗した。

12月27日、約3か月半の休み明けで迎えた4戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（中山ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のエイシンアマデウスを3/4馬身振り切って勝利を手に入れた。

3歳（2009年）

1月18日、中2週で迎えた5戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンの紅梅ステークス（京都芝1400m 外回り雨/良）に出走。15頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

2月7日、中2週で迎えた6戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひと伸びが足りず、4着に終わった。

3月15日、中4週で迎えた7戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、勝ったワンカラットに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

4月12日、中3週で迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、6着に終わった。

9月20日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた9戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず8着に終わった。

10月18日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小牧太騎手（1戦0勝）。18頭立ての17番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを17番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に終わった。

11月15日、中3週で迎えた11戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて前にいた15頭をごぼう抜きし、最後は2着のアーバニティに1馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

4歳（2010年）

4月10日、約5か月の休み明けで迎えた12戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のプロヴィナージュに2馬身の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

5月16日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦1勝）。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では伸びが鈍く10着に敗れた。

10月9日、約5か月の休養明けで迎えた14戦目は、オパールステークス（京都芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で秋山真一郎騎手（2戦1勝）。18頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮し、3着に入った。