ティエッチグレース（1997年生、母コンファームドダンサー）

ティエッチグレース（1997年4月20日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、繁殖牝馬。毛色は青鹿毛。種牡馬のCapote（当時13歳）と交配したコンファームドダンサーが12歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地25戦7勝2着3回、地方1戦0勝。2003年のアイビスサマーダッシュ(G3)で2着に入った他、2003年のバーデンバーデンカップ(オープンハンデ)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

高橋祥泰厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2000年）

6月19日、デビュー戦はF.サンチェス騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のハタノプリエに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

7月2日、中1週で迎えた2戦目は、4歳500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でF.サンチェス騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のシャドウスプリングに1馬身半の差をつけて制した。

10月8日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下の神奈川新聞杯（東京芝1400m 曇/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月9日、中8週で迎えた4戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が悪くなり7着に敗れた。

12月23日、中1週で迎えた5戦目は、4歳以上900万下の初霜特別（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

4歳（2001年）

2月4日、中5週で迎えた6戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の節分賞（東京芝1600m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

5月26日、約3か月半の休み明けで迎えた7戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の秋川特別（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

6月9日、中1週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の石和特別（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。17頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入った。

7月22日、中5週で迎えた9戦目は、3歳以上500万下の五泉特別（新潟芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま強靭な粘り腰で末脚を持続させて、最後は2着のマチカネトラノスケに1馬身半の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

8月4日、中1週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の月岡特別（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦0勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では決め手が足りず7着に敗れた。

9月8日、中4週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の初風特別（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（3戦1勝）。16頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のオカトラノオを半馬身振り切って4勝目を手中に収めた。

10月14日、中4週で迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の神奈川新聞杯（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（4戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったヒシバクシンに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

10月28日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の錦秋特別（東京芝1400m 雨/重）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（3戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を奪い、若干速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、5着に終わった。

12月1日、中4週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の南総特別（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、テンジンマツリに交わされて1馬身3/4差の2着に敗北した。

12月15日、中1週で迎えた15戦目は、3歳以上1000万下の仲冬特別（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（6戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭い脚を使えず12着に敗れた。

5歳（2002年）

1月19日、中4週で迎えた16戦目は、4歳以上1000万下の初春賞（東京ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は柴田善臣騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鬼脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のゲイリーピクシーに6馬身の差をつけて5勝目をつかんだ。

8月11日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた17戦目は、小林久晃騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の朱鷺ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。12頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見所を作れず7着に終わった。

8月31日、中2週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた18戦目は、BSN賞（新潟ダート1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で小林久晃騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。端に立ち、リードを2馬身以上キープして、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では生得の持続力で渋太く粘り続けて、最後は2着のヤングモンタナに2馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

9月25日、中3週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた19戦目は、G2の東京盃（大井ダート1190m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は田中勝春騎手（7戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は力尽きて13着に敗れた。

11月17日、中7週で迎えた20戦目は、霜月ステークス（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は小林久晃騎手（2戦1勝）。15頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では見所を作れず15着に終わった。

6歳（2003年）

4月19日、約5か月の休み明けで迎えた21戦目は、京葉ステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林久晃騎手（3戦1勝）。14頭立ての10番人気で大外14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚が止まってしまい13着に終わった。

5月4日、中1週で迎えた22戦目は、駿風ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で小林久晃騎手（4戦1勝）。13頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。6着に終わった。

6月22日、中6週で迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンのバーデンバーデンカップ（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で小林久晃騎手（5戦1勝）。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。敢然と端をきり、かなり厳しいペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈のファイティングスピリットで渋太く粘り込んで、最後は2着のマルターズスパーブに2馬身半の差をつけて優勝

8月24日、中8週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた24戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で小林久晃騎手（6戦2勝）。15頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。最後は、勝ったイルバチオから3/4馬身差の2着となった。

8歳（2005年）

3月5日、約18か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg絞って迎えた25戦目は、オーシャンステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で小林久晃騎手（7戦2勝）。16頭立ての11番人気で15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではいいところがなく16着に終わった。

7月3日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた26戦目は、水出大介騎手を鞍上に迎えて、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で4番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず16着に終わった。