ファインニードル（2013年生、母ニードルクラフト）

ファインニードル（2013年4月26日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「細針」。2018年にJRA賞最優秀短距離馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のアドマイヤムーン（当時10歳）と交配したニードルクラフトが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者はダーレー・ジャパン・ファーム（有）。戦績は、中央平地26戦10勝2着2回、海外1戦0勝。2018年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2018年のスプリンターズステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

高橋義忠厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

9月19日、デビュー戦は藤岡康太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は464kg。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、4着に終わった。

10月11日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

11月28日、中6週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡康太騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のスペードクイーンをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

12月20日、中2週で迎えた4戦目は、A.アッゼニ騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（阪神芝1200m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では堅調な伸びを見せたが、勝ったシゲルノコギリザメに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

3歳（2016年）

1月10日、中2週で迎えた5戦目は、F.ヴェロン騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はバテてしまい10着に終わった。

3月5日、中7週で迎えた6戦目は、3歳500万下（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でF.ヴェロン騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では決め手に欠いて4着に敗れた。

3月19日、中1週で迎えた7戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神芝1400m 曇/重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではあとひと押しが利かず、4着に終わった。

5月8日、中6週で迎えた8戦目は、3歳500万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

5月22日、中1週で迎えた9戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のオフクヒメに3馬身半の差をつけて1番人気に応えた。

9月3日、約3か月半の休み明けで迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の札幌スポニチ賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

10月1日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の芦屋川特別（阪神芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を爆発させて、最後は2着のグレイトチャーターに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

12月4日、中8週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた12戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の浜松ステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず10着に敗れた。

12月18日、中1週で迎えた13戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の南総ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はガス欠状態になり11着に敗れた。

12月23日、連闘で迎えた14戦目は、3歳以上1600万下の六甲アイランドステークス（阪神芝1400m 晴/重）に出走。鞍上はA.アッゼニ騎手（1戦0勝）。18頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、4着を確保した。

4歳（2017年）

2月5日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた15戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の山城ステークス（京都芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（3戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったウインムートに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

2月25日、中2週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた16戦目は、S.フォーリー騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のアクアマリンステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のレーヴムーンをクビ差振り切って4勝目を手にした。

5月7日、中9週で迎えた17戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、鞍馬ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。端を奪う形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性のガッツでゴールまで力闘し、4着に入った。

5月28日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンの安土城ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。

6月17日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の水無月ステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアドマイヤナイトに1馬身1/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

8月20日、中8週で迎えた20戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

9月10日、中2週で迎えた21戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、きちんと末脚を伸ばして、最後は2着のラインミーティアに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルを掴み取った。

10月1日、中2週で迎えた22戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では見せ場なく12着に敗れた。

5歳（2018年）

1月28日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた23戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るセイウンコウセイを豪快な末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルをゲットした。

3月25日、中7週で迎えた24戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（3戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では一歩一歩着実に差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のレッツゴードンキをハナ差振り切って上半期スプリント王の座を手中に収めた。

4月29日、T.ベリー騎手を鞍上に迎えて、G1のチェアマンズスプリントプライズ（香港・シャティン芝1200m）に出走。9頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。4着に終わった。

9月9日、約4か月半の休養明けで迎えた26戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は川田将雅騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るラブカンプーを上がり3位タイの末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて連覇達成

9月30日、中2週で迎えた27戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のラブカンプーをクビ差振り切って春秋スプリントG1連覇を成し遂げた。

12月9日、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（6戦4勝）。11頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。8着に終わった。