イングランディーレ（1999年生、母マリリンモモコ）

イングランディーレ（1999年5月21日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のホワイトマズル（当時9歳）と交配したマリリンモモコが14歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地26戦6勝2着1回、地方7戦2勝2着2回、海外1戦0勝。2004年の天皇賞（春）(G1)に勝利した他、2003年の日経賞(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、種田恵志によって1,375.5万円で落札された。

清水美波厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2001年）

8月11日、デビュー戦は柴田善臣騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は476kg。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出したが、3着に終わった。

9月1日、中2週で迎えた2戦目は、2歳新馬（新潟ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したスターレッドを差し切れず、5馬身差の2着に敗北した。

9月15日、中1週で迎えた3戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は一杯になって8着に敗れた。

10月7日、中2週で迎えた4戦目は、2歳未勝利（東京ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヒシドリームに3馬身半の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

10月27日、中2週で迎えた5戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のプラタナス賞（東京ダート1400m 晴/良）に出走。14頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月8日、中5週で迎えた6戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下の樅の木賞（中京ダート1700m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮し、4着に入った。

3歳（2002年）

1月12日、中4週で迎えた7戦目は、3歳500万下の黒竹賞（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦0勝）。14頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず6着に敗れた。

2月10日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた8戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（東京ダート1600m 曇/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

3月10日、中3週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた9戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のマイネルプロスパーをクビ差振り切って2勝目をマークした。

3月31日、中2週で迎えた10戦目は、3歳オープンの伏竜ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（2戦0勝）。9頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず4着に終わった。

4月27日、中3週で迎えた11戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての18番人気で大外18番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず13着に終わった。

5月19日、中2週で迎えた12戦目は、小林久晃騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの昇竜ステークス（中京ダート1700m 晴/重）に出走。15頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露し、4着に入り込んだ。

6月1日、中1週で迎えた13戦目は、3歳G3のユニコーンステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林久晃騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線では今一つ伸び切れず13着に終わった。

10月20日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた14戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。14頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

11月2日、中1週で迎えた15戦目は、3歳以上1000万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位には届かず6着に敗れた。

11月17日、中1週で迎えた16戦目は、小林淳一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（中山ダート1800m 曇/良）に出走。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスズカツヨシをハナ差振り切って3勝目を手に入れた。

11月30日、中1週で迎えた17戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林淳一騎手（1戦1勝）。11頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着を確保した。

4歳（2003年）

1月25日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のアレキサンドライトステークス（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で小林淳一騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位争いには加われず6着に敗れた。

2月16日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（中山芝3200m 外→内雨/稍重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で小林淳一騎手（3戦1勝）。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のハッピールックに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルを奪取した。

3月29日、中5週で迎えた20戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で小林淳一騎手（4戦2勝）。10頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のバランスオブゲームに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

5月4日、中4週で迎えた21戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で小林淳一騎手（5戦3勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

8月14日、約3か月半の休み明けで迎えた22戦目は、五十嵐冬樹騎手を鞍上に迎えて、G2のブリーダーズゴールドカップ（旭川ダート2300m 雨/不良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のディーエスサンダーに3馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを獲得した。

10月14日、中8週で迎えた23戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、G3の白山大賞典（金沢ダート2100m 曇/重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のハギノハイグレイドに6馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルをゲットした。

11月3日、中2週で迎えた24戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のJBCクラシック（大井ダート2000m 雨/良）に出走。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では速い脚を使えず6着に敗れた。

12月6日、中4週で迎えた25戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/良）に出走。鞍上は小林淳一騎手（6戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に沈んだ。

12月23日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた26戦目は、G2の名古屋グランプリ（名古屋ダート2500m 晴/重）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。5着に敗れた。

5歳（2004年）

3月24日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から17kg戻して迎えた27戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 小雨/不良）に出走。14頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、勝ったミツアキタービンに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

5月2日、中5週で迎えた28戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、リードを5馬身以上確保して、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の粘り腰で末脚を持続させて、最後は2着のゼンノロブロイに7馬身の差をつけて春の盾を勝ち取った。

6月17日、G1のゴールドカップ（イギリス・アスコット芝4014m）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。13頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。9着に敗れた。

8月12日、中7週で迎えた30戦目は、G2のブリーダーズゴールドカップ（旭川ダート2300m 曇/良）に出走。鞍上は五十嵐冬樹騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、勝ったタイムパラドックスから1馬身半差の2着に敗北した。

6歳（2005年）

11月5日、約15か月の休養明けで迎えた31戦目は、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に62kgの斤量を背負って出走。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦1勝）。12頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では見所を作れず12着に終わった。

12月3日、中3週で迎えた32戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（3戦1勝）。11頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず10着に敗れた。

7歳（2006年）

8月5日、約8か月の休養明けで迎えた33戦目は、ハンデ戦でオープンのみなみ北海道ステークス（函館芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（2戦1勝）。15頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入った。

8月17日、中1週で迎えた34戦目は、G2のブリーダーズゴールドカップ（旭川ダート2300m 曇/良）に出走。鞍上は五十嵐冬樹騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。6着に敗れた。