プレクラスニー（1987年生、母ミトモオー）

プレクラスニー（1987年6月10日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は芦毛。種牡馬のクリスタルパレス（当時13歳）と交配したミトモオーが17歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）嶋田牧場。戦績は、中央平地15戦7勝2着3回。1991年の天皇賞（秋）(G1)に勝利した他、1991年の毎日王冠(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

矢野照正厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1990年）

2月24日、デビュー戦は田村正光騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山ダート1200m 雨/不良）に出走。馬体重は446kg。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

3月18日、中2週で迎えた2戦目は、4歳未勝利（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田村正光騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天稟のガッツでゴールまで力走したが、5着に終わった。

4月21日、中4週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた3戦目は、増沢末夫騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（福島芝1800m 雨/稍重）に出走。芝レースへの出走は初となった。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のタップオンに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

5月26日、中4週で迎えた4戦目は、4歳500万下のロベリア賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で増沢末夫騎手（1戦1勝）。6頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。逃げを打ち、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では異次元の末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のナカミシュンランに5馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

6月23日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、4歳900万下のしゃくなげステークス（福島芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で増沢末夫騎手（2戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

7月8日、中1週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のさくらんぼステークス（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で増沢末夫騎手（3戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、抜け出したバトルイニシャチブを捕まえ切れず、1馬身差の2着に敗北した。

4歳（1991年）

1月5日、約6か月の休養明けで迎えた7戦目は、5歳以上900万下の東雲賞（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で増沢末夫騎手（4戦2勝）。10頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は一杯になって10着に敗れた。

1月20日、中1週で迎えた8戦目は、5歳以上900万下の若潮賞（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で増沢末夫騎手（5戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。端に立ち、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のバーニングハートに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

3月2日、中5週で迎えた9戦目は、ハンデ戦の内外タイムス杯（中山芝2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は7戦連続で増沢末夫騎手（6戦3勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、レオランボーに半馬身交わされて2着に敗北した。

3月30日、中3週で迎えた10戦目は、船橋ステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で増沢末夫騎手（7戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、レオプラザにハナ差交わされて2着に甘んじた。

4月20日、中2週で迎えた11戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、晩春ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のインドラに5馬身の差をつけて4勝目を掴み取った。

6月8日、中6週で迎えた12戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のメイショウビトリアに1馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

10月6日、約4か月の休み明けで迎えた13戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で江田照男騎手（2戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るダイタクヘリオスを半馬身差し切って3連勝で2つ目の重賞タイトルを獲得した。

10月27日、中2週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 小雨/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で江田照男騎手（3戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強い精神力で最後まで敢闘したが、メジロマックイーンに交わされて6馬身差の1着天皇賞馬の称号を射止めた。

12月22日、中7週で迎えた15戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で江田照男騎手（4戦4勝）。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。