フジノダミスター（1998年生、母フサイチエンジェル）

フジノダミスター（1998年5月30日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のダミスター（当時16歳）と交配したフサイチエンジェルが15歳のときに産んだ9番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は平野克智。戦績は、中央平地6戦0勝、地方32戦11勝2着3回。主な勝ち鞍は2004年のケンタウルス賞(一般B1一)。

経歴

デビュー前

1歳のとき、平野米男から「北海道8月市場サラブレッド2歳」に上場され、JRA日本中央競馬会によって651万円で落札された。

石栗龍彦厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2001年）

1月5日、デビュー戦は徳吉孝士騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は470kg。16頭立ての14番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は脚色が悪くなり13着に終わった。

1月13日、連闘で迎えた2戦目は、横山賀一騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位争いには加われず9着に敗れた。

2月3日、中2週で迎えた3戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい8着に終わった。

3月17日、中5週で迎えた4戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1200m 曇/良）に出走。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

4月4日、中2週で迎えた5戦目は、3歳戦の’01ナイスレイン特別（船橋ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線に入ると、前で粘るゼンノハリケーンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

4月22日、中2週で迎えた6戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の八重桜賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず12着に終わった。

7月14日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、大西直宏騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（新潟ダート1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に終わった。

10月28日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から19kg増やして迎えた8戦目は、三井健一騎手を鞍上に迎えて、一般C1イ（宇都宮ダート1400m 雨/稍重）に出走。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。最後は、2着のヒカリジェミニに5馬身の差をつけて2勝目を手に入れた。

11月12日、中1週で迎えた9戦目は、幸の湖賞（宇都宮ダート1500m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で三井健一騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のシンジュクベンハーに5馬身の差をつけて3勝目を挙げた。

12月10日、中3週で迎えた10戦目は、立花伸騎手を鞍上に迎えて、一般C1十（大井ダート1590m 内回り晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のノアブラウンに約10馬身の大差をつけて4勝目をマークした。

12月31日、中2週で迎えた11戦目は、一般C1五（大井ダート1590m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で立花伸騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のストロングオプレスに4馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

4歳（2002年）

2月12日、中5週で迎えた12戦目は、銀嶺特別（大井ダート1690m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で立花伸騎手（2戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハナを奪い、かなり緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のマユネキングに1馬身半の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

3月21日、中4週で迎えた13戦目は、春分賞（大井ダート1690m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で立花伸騎手（3戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のコマザブルに2馬身半の差をつけて獅子奮迅の6連勝を決めた。

10月16日、約7か月の休み明けで迎えた14戦目は、一般B2五（大井ダート1590m 内回り晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で立花伸騎手（4戦4勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

11月21日、中4週で迎えた15戦目は、一般B2五（大井ダート1190m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で立花伸騎手（5戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のグランエクシードに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

12月31日、中5週で迎えた16戦目は、カウントダウン賞（大井ダート1790m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で立花伸騎手（6戦5勝）。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚が上がってしまい11着に敗れた。

5歳（2003年）

1月17日、中1週で迎えた17戦目は、一般B2三（大井ダート1190m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で立花伸騎手（7戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

2月20日、中4週で迎えた18戦目は、早春賞（大井ダート1590m 内回り曇/重）に出走。鞍上は9戦連続で立花伸騎手（8戦5勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ブルーブライアンに半馬身交わされて2着に敗北した。

3月16日、中2週で迎えた19戦目は、陽春賞（大井ダート1690m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で立花伸騎手（9戦5勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のスピードアレックスに2馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

4月26日、中5週で迎えた20戦目は、北極星賞（大井ダート1790m 曇/重）に出走。鞍上は11戦連続で立花伸騎手（10戦6勝）。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

5月16日、中2週で迎えた21戦目は、プレアデス賞（大井ダート1590m 内回り曇/不良）に出走。鞍上は12戦連続で立花伸騎手（11戦6勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。前に出て、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘りを欠いて5着に沈んだ。

6月26日、中5週で迎えた22戦目は、ムーンビーチ賞（大井ダート1790m 曇/重）に出走。鞍上は13戦連続で立花伸騎手（12戦6勝）。13頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚勢が鈍り12着に敗れた。

7月29日、中4週で迎えた23戦目は、ハンデ戦の赤富士賞（大井ダート1690m 曇/稍重）に出走。鞍上は14戦連続で立花伸騎手（13戦6勝）。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びを欠き6着に終わった。

6歳（2004年）

1月10日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた24戦目は、納谷和玖騎手を鞍上に迎えて、池月・磨墨賞（大井ダート1800m 晴/良）に出走。12頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、勝ったワイエスアピールを3/4馬身捉え切れず2着となった。

2月16日、中4週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた25戦目は、ハンデ戦のアレキサンドライト賞（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で納谷和玖騎手（1戦0勝）。13頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

3月18日、中3週で迎えた26戦目は、ハンデ戦の春分賞（大井ダート1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で納谷和玖騎手（2戦0勝）。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のミノリコウジに3馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

4月23日、中4週で迎えた27戦目は、ケンタウルス賞（大井ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で納谷和玖騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のシャコーヤングに1馬身の差をつけて勝利数を11に伸ばす

12月9日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた28戦目は、ハンデ戦のノースウインド賞（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で納谷和玖騎手（4戦2勝）。14頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず11着に終わった。

12月27日、中2週で迎えた29戦目は、和田譲治騎手を鞍上に迎えて、グッドラック賞（大井ダート1800m 晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず6着に終わった。

7歳（2005年）

1月20日、中2週で迎えた30戦目は、酒井忍騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦のガーネット賞（大井ダート1800m 晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

1月31日、中1週で迎えた31戦目は、ハンデ戦のアメジスト賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で酒井忍騎手（1戦0勝）。13頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

3月8日、中4週で迎えた32戦目は、ハンデ戦の春麗賞（大井ダート1600m 内回り晴/稍重）に出走。鞍上は納谷和玖騎手（5戦2勝）。13頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず7着に終わった。

4月6日、中3週で迎えた33戦目は、北極星賞（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は和田譲治騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で大外12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

5月27日、中6週で迎えた34戦目は、プロキオン賞（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は納谷和玖騎手（6戦2勝）。10頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では堅実に脚を伸ばしたが、勝ったベルモントファラオに詰め切れず、7馬身差の2着となった。

12月9日、約6か月半の休養明けで迎えた35戦目は、仲冬賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で納谷和玖騎手（7戦2勝）。14頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では今一つ伸び切れず9着に終わった。

12月28日、中2週で迎えた36戦目は、グッドラック賞（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で納谷和玖騎手（8戦2勝）。14頭立ての7番人気で大外14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚を伸ばせず7着に敗れた。

8歳（2006年）

1月31日、中4週で迎えた37戦目は、望春賞（大井ダート1800m 雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で納谷和玖騎手（9戦2勝）。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

2月27日、中3週で迎えた38戦目は、風花賞（大井ダート1600m 内回り曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で納谷和玖騎手（10戦2勝）。11頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。競走中止となった。