アサヒライジング（2003年生、母アサヒマーキュリー）

アサヒライジング（2003年2月9日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋昇る」。毛色は鹿毛。種牡馬のロイヤルタッチ（当時10歳）と交配したアサヒマーキュリーが13歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は本巣一敏。戦績は、中央平地18戦4勝2着4回、海外1戦0勝。2007年のヴィクトリアマイル(牝G1)で2着に入った他、2006年の秋華賞(牝G1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

16歳のとき、谷川牧場から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、内田ステーブルによって297万円で落札された。

加藤修甫厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2005年）

9月10日、デビュー戦は小林淳一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は508kg。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出し、3着に入った。

10月1日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林淳一騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を取り、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では異次元の末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のショウナンアルスに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月16日、中1週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳500万下のサフラン賞（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で小林淳一騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。端に立つ形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のグランプリシリウスを3/4馬身振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

12月4日、中6週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 雨/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で小林淳一騎手（3戦2勝）。18頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、ややハイペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では速い脚を持続できず、5着に終わった。

3歳（2006年）

1月22日、中6週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンの菜の花賞（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で小林淳一騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい9着に敗れた。

2月18日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で小林淳一騎手（5戦2勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では上々の伸びを見せたが、コイウタに半馬身交わされて2着となった。

3月11日、中2週で迎えた7戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では長く末脚を持続させて、最後は2着のグレイスティアラに2馬身の差をつけて3勝目をつかんだ。

4月9日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。18頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、やや速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦し、4着に入った。

5月21日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦1勝）。18頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天賦の負けん気を発揮してゴールまで勇戦し、3着に入った。

7月2日、V.エスピノーザ騎手を鞍上に迎えて、8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、勝ったWait a Whileから4馬身半差の2着に敗北した。

10月15日、約3か月半の休養明けで迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（3戦1勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたカワカミプリンセス決め手に屈して半馬身差の2着となった。

11月12日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（4戦1勝）。15頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

4歳（2007年）

3月11日、約4か月の休み明けで迎えた13戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（5戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後は脚勢が衰えて13着に敗れた。

4月7日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（6戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢に端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はガス欠状態になり8着に敗れた。

5月13日、中4週で迎えた15戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（7戦1勝）。18頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、リードを2馬身以上確保して、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の豊富なスタミナで最後まで踏ん張ったが、コイウタに半馬身交わされて2着となった。

8月12日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で柴田善臣騎手（8戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の力で末脚を持続させて先頭を奪い、最後は2着のイクスキューズに1馬身3/4の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

10月14日、中8週で迎えた17戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち味の強い精神力で最後まで奮闘したが、勝ったデアリングハートにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

11月11日、中3週で迎えた18戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（9戦2勝）。13頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず7着に敗れた。

5歳（2008年）

10月19日、約11か月半の休養明けで迎えた19戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（10戦2勝）。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。先手を取る形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい18着に敗れた。