トーセンビクトリー（2012年生、母トゥザヴィクトリー）

トーセンビクトリー（2012年4月23日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋勝利」。毛色は鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時11歳）と交配したトゥザヴィクトリーが17歳のときに産んだ9番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地28戦6勝2着2回。2017年の中山牝馬ステークス(牝ハンデG3)に勝利した他、2015年のローズステークス(牝G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、島川隆哉によって1億1,025万円で落札された。

角居勝彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2014年）

8月3日、デビュー戦は四位洋文騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は460kg。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

9月27日、中7週で迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では素晴らしい伸び脚で猛追したが、勝ったクラリティスカイに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

10月18日、中2週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアンバーグリスキーに1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2015年）

5月23日、約7か月の休養明けで迎えた4戦目は、牝馬限定3歳500万下のカーネーションカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

6月20日、中3週で迎えた5戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

7月11日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下の茶臼山高原特別（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスティーグリッツをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

8月23日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳以上1000万下の西部スポニチ賞（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキリシマホーマに1馬身半の差をつけて3勝目を手に入れた。

9月20日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（5戦3勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を発揮したが、3着に終わった。

10月18日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（6戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい8着に敗れた。

11月22日、中4週で迎えた10戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4歳（2016年）

4月17日、約5か月の休み明けで迎えた11戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では一歩一歩確実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のレッドオリヴィアをクビ差振り切って休み明けの一戦を制した。

5月15日、中3週で迎えた12戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての16番人気で17番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後は力尽きて17着に終わった。

6月5日、中2週で迎えた13戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚にキレが無く7着に敗れた。

10月10日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、3歳以上1600万下のジェンティルドンナメモリアル（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（1戦1勝）。10頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のステイインシアトルをハナ差振り切って休養明けの一戦をモノにした。

11月19日、中5週で迎えた15戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（京都芝2000m 曇/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって8着に敗れた。

5歳（2017年）

3月12日、約4か月の休養明けで迎えた16戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦3勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のマジックタイムをクビ差振り切って初の重賞タイトルをつかんだ。

4月8日、中3週で迎えた17戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（8戦4勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

6月11日、中8週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（9戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚を伸ばせず9着に敗れた。

7月30日、中6週で迎えた19戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、逃げるアエロリットを差し切れず、2馬身半差の2着となった。

10月14日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。14頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、5着に終わった。

11月12日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた21戦目は、A.アッゼニ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見せ場を作れず10着に終わった。

12月24日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた22戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後はタレてしまい14着に終わった。

6歳（2018年）

1月21日、中3週で迎えた23戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦0勝）。11頭立ての6番人気で大外11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

3月10日、中6週で迎えた24戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で田辺裕信騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

4月21日、中5週で迎えた25戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田辺裕信騎手（3戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

6月10日、中6週で迎えた26戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。15頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。ハナを奪い、リードを2馬身以上保って、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて15着に敗れた。

7月29日、中6週で迎えた27戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着を確保した。

10月21日、約3か月の間隔を開けて迎えた28戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。最後は減速してしまい15着に終わった。

11月11日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚に勢いがなく6着に終わった。

12月16日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた30戦目は、ディセンバーステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦0勝）。11頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり7着に終わった。