ヒシミラクル（1999年生、母シュンサクヨシコ）

ヒシミラクル（1999年3月31日）は、日本の競走馬、種牡馬。2003年にJRA賞最優秀父内国産馬を受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のサッカーボーイ（当時14歳）と交配したシュンサクヨシコが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）大塚牧場。戦績は、中央平地28戦6勝2着3回。2003年の天皇賞（春）(G1)に勝利した他、2003年の宝塚記念(G1)を制するなど、G1級競走3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

2歳のとき、大塚牧場から「北海道5月トレーニングセールサラブレッド2歳」に上場され、阿部雅一郎によって682.5万円で落札された。

佐山優厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2001年）

8月11日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（小倉芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は448kg。13頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず7着に終わった。

8月25日、中1週で迎えた2戦目は、2歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、18番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず11着に終わった。

9月8日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（2戦0勝）。12頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず8着に終わった。

9月23日、中1週で迎えた4戦目は、2歳未勝利（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（3戦0勝）。13頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず9着に終わった。

10月7日、中1週で迎えた5戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（4戦0勝）。8頭立ての6番人気で大外8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず5着に終わった。

10月21日、中1週で迎えた6戦目は、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（5戦0勝）。15頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、勝ったフジヤマワイルドに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

11月4日、中1週で迎えた7戦目は、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（6戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を繰り出したが、3着に終わった。

3歳（2002年）

4月20日、約5か月半の休み明けで迎えた8戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての7番人気で17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、4着に入った。

5月4日、中1週で迎えた9戦目は、3歳未勝利（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田康彦騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、6着に終わった。

5月26日、中2週で迎えた10戦目は、3歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（7戦0勝）。18頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のメイショウノビノビに3馬身の差をつけて待望の初白星を挙げた。

6月8日、中1週で迎えた11戦目は、3歳500万下のぶっぽうそう特別（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（8戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたアクトナチュラリー決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

6月22日、中1週で迎えた12戦目は、3歳以上500万下の売布特別（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（9戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のプローサムに5馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

7月20日、中3週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の佐渡特別（新潟芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（10戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

8月4日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた14戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の洞爺湖特別（函館芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

9月8日、中4週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた15戦目は、3歳以上1000万下の野分特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（11戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のエルウェースターを半馬身振り切って1着ゴールを果たした。

9月22日、中1週で迎えた16戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（12戦3勝）。16頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず6着に敗れた。

10月20日、中3週で迎えた17戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（13戦3勝）。18頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のファストタテヤマをハナ差振り切って最後の一冠を射止めた。

12月22日、中8週で迎えた18戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（14戦4勝）。14頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず11着に敗れた。

4歳（2003年）

3月23日、約3か月の休養明けで迎えた19戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（15戦4勝）。15頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では見所を作れず12着に敗れた。

4月6日、中1週で迎えた20戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（16戦4勝）。15頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず7着に敗れた。

5月4日、中3週で迎えた21戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（17戦4勝）。18頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のサンライズジェガーを半馬身振り切って春の盾を勝ち取った。

6月29日、中7週で迎えた22戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で角田晃一騎手（18戦5勝）。17頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では異次元の末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のツルマルボーイをクビ差振り切ってグランプリホースの称号を手に入れた。

10月12日、約3か月半の休養明けで迎えた23戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で角田晃一騎手（19戦6勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったタップダンスシチーに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

5歳（2004年）

10月31日、約13か月の休み明けで迎えた24戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で角田晃一騎手（20戦6勝）。17頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では伸びが鈍く16着に終わった。

11月28日、中3週で迎えた25戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で角田晃一騎手（21戦6勝）。16頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は勢いを失って9着に終わった。

12月26日、中3週で迎えた26戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で角田晃一騎手（22戦6勝）。15頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は失速してしまい14着に敗れた。

6歳（2005年）

2月19日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた27戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り雨/重）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は13戦連続で角田晃一騎手（23戦6勝）。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

5月1日、中9週で迎えた28戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は14戦連続で角田晃一騎手（24戦6勝）。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が悪くなり16着に敗れた。