カネツフルーヴ（1997年生、母ロジータ）

カネツフルーヴ（1997年4月26日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のパラダイスクリーク（当時8歳）と交配したロジータが12歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）高瀬牧場。戦績は、中央平地26戦6勝2着6回、地方11戦4勝2着1回。2002年の帝王賞GI(G1)に勝利した他、2003年の川崎記念(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

ローレルクラブにて総額3,150万円（5.25万×600口）で一口馬主が募集された。

山本正司厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1999年）

12月4日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（小倉芝2000m 曇/良）に出走。馬体重は530kg。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったオリーブクラウンに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

12月19日、中1週で迎えた2戦目は、山田泰誠騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（小倉芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先手を取り、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

3歳（2000年）

1月9日、中2週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（京都ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は松永幹夫騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアイティースワローに7馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

1月30日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、4歳500万下（京都ダート1800m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、勝ったタマモルビーキングに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

2月20日、中2週で迎えた5戦目は、4歳500万下のつばき賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（3戦1勝）。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエイユーモンスターを半馬身振り切って2勝目を奪取した。

3月19日、中3週で迎えた6戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

4月16日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は松永幹夫騎手（4戦2勝）。18頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では伸びが鈍く13着に終わった。

5月6日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G3の京都新聞杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（5戦2勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

5月28日、中2週で迎えた9戦目は、3歳オープンの駒草賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露したが、6着に終わった。

7月8日、中5週で迎えた10戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、4歳900万下のしゃくなげステークス（東京ダート1600m 晴/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったマチカネランに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

8月6日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下の羊蹄山特別（札幌ダート1700m 雨/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（6戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4歳（2001年）

1月6日、約5か月の休み明けで迎えた12戦目は、4歳以上900万下の八坂特別（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（7戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウインテイクハートに4馬身の差をつけて久方ぶりの実戦をモノにした。

1月28日、中2週で迎えた13戦目は、4歳以上1600万下の洞海湾ステークス（小倉ダート1700m 雨/不良）に出走。鞍上は山田泰誠騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のクラフティマスターに5馬身の差をつけてファンの支持に応えた。

3月4日、中4週で迎えた14戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（8戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

12月16日、約9か月半の休養明けで迎えた15戦目は、3歳以上1600万下の元町ステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（9戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、勝ったニホンピロサートに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

5歳（2002年）

1月7日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上1600万下のアレキサンドライトステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって8着に敗れた。

2月3日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の橿原ステークス（京都ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（10戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、勝ったディバインシルバーに詰め切れず、6馬身差の2着に敗北した。

2月16日、中1週で迎えた18戦目は、4歳以上1600万下の北山ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（11戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、リードを2馬身以上確保して、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈のファイティングスピリットで渋太く粘り込んで、最後は2着のバクシンヒーローを3/4馬身振り切って優勝

3月16日、中3週で迎えた19戦目は、4歳以上1600万下の甲南ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（12戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、リードを2馬身以上保って、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

4月7日、中2週で迎えた20戦目は、4歳以上1600万下の梅田ステークス（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（13戦4勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では逸出した伸び脚で猛進したが、ホーマンベルウィンにクビ差交わされて2着に甘んじた。

4月20日、中1週で迎えた21戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の丹沢ステークス（東京ダート2100m 曇/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のコスモリバーサルに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

5月19日、中3週で迎えた22戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート2300m 晴/重）に出走。鞍上は山田泰誠騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、後続との差を2馬身以上保って、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

6月19日、中3週で迎えた23戦目は、G1の帝王賞GI（大井ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（14戦4勝）。15頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のミラクルオペラに2馬身半の差をつけてG1ホースの称号を手にした。

11月4日、約4か月半の休養明けで迎えた24戦目は、G1のJBCクラシック（盛岡ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（15戦5勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

11月23日、中2週で迎えた25戦目は、G1のジャパンカップダート（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（16戦5勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く11着に敗れた。

12月29日、中4週で迎えた26戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（17戦5勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が悪くなり9着に敗れた。

6歳（2003年）

1月29日、中3週で迎えた27戦目は、G1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（18戦5勝）。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。逃げを打ち、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の気力で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のリージェントブラフに1馬身の差をつけて2つ目のG1タイトルを奪取した。

2月23日、中3週で迎えた28戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。主導権を握り、リードを2馬身以上キープして、息の入らないペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天授の負けじ魂を発揮してゴールまで頑張り、4着を確保した。

3月26日、中3週で迎えた29戦目は、G2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 晴/不良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（19戦6勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、後続との差を2馬身以上保って、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして、最後は2着のリージェントブラフに1馬身の差をつけて重賞3勝目を挙げた。

4月29日、中4週で迎えた30戦目は、G2のオグリキャップ記念（笠松ダート2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（20戦7勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、後続との差を5馬身以上保って、で馬群を先導。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリージェントブラフに9馬身の差をつけて重賞4勝目を挙げた。

11月3日、約6か月半の休み明けで迎えた31戦目は、G1のJBCクラシック（大井ダート2000m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（21戦8勝）。15頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。果敢に端をきり、非常に緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はガス欠状態になり7着に敗れた。

11月29日、中3週で迎えた32戦目は、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（22戦8勝）。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪い、リードを2馬身以上保って、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて11着に終わった。

12月29日、中3週で迎えた33戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（23戦8勝）。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、平均ペースで集団を先導。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では見所を作れず16着に敗れた。

7歳（2004年）

2月4日、中4週で迎えた34戦目は、G1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。鞍上は6戦連続で松永幹夫騎手（24戦8勝）。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、ゆったりとしたペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

3月24日、中6週で迎えた35戦目は、G2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 小雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で松永幹夫騎手（25戦8勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

4月29日、中4週で迎えた36戦目は、G2のオグリキャップ記念（笠松ダート2500m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永幹夫騎手（26戦8勝）。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、で馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ミツアキタービンに交わされて1馬身差の2着に敗北した。

5月23日、中2週で迎えた37戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G2の東海ステークス（中京ダート2300m 雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、リードを2馬身以上確保して、かなり遅いペースでレースを進める。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く16着に敗れた。