ゼッフィーロ（2019年生、母ワイルドウインド）

ゼッフィーロ（2019年2月5日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「西風、春のそよ風(伊)」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時17歳）と交配したワイルドウインドが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2023年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)に勝利した他、2023年のオールカマー(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額7,000万円（175万×40口）で一口馬主が募集された。

池江泰寿厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2022年）

2月6日、デビュー戦は岩田望来騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中京芝1600m 曇/稍重）に出走。馬体重は464kg。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るヴァリッドを鮮烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

3月26日、中6週で迎えた2戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラス（中山芝1800m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、勝ったショウナンマグマに詰め切れず、8馬身差の2着に敗北した。

4月23日、中3週で迎えた3戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスの新緑賞（東京芝2300m 晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

6月4日、中5週で迎えた4戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（中京芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のブラックシールドを3/4馬身振り切って2勝目を獲得した。

7月23日、中6週で迎えた5戦目は、3歳以上2勝クラスの高千穂特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のハーランズハーツに1馬身の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

4歳（2023年）

1月7日、約5か月半の休養明けで迎えた6戦目は、4歳以上3勝クラスの寿ステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松山弘平騎手（2戦2勝）。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、ヤマニンサルバムに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

2月11日、中4週で迎えた7戦目は、4歳以上3勝クラスの但馬ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したリューベックにクビ差届かず2着に甘んじた。

3月26日、中5週で迎えた8戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの御堂筋ステークス（阪神芝2400m 外回り雨/重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のディナースタを3/4馬身振り切って4勝目を収める

5月7日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた9戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2400m 雨/稍重）に出走。鞍上は岩田望来騎手（2戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた10戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では稲妻のような末脚を発揮したが、4着に終わった。

9月24日、約4か月の休養明けで迎えた11戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出し、3着に入った。

11月5日、中5週で迎えた12戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のマイネルウィルトスに1馬身の差をつけて初の重賞タイトルを手中に収めた。