エリザベスローズ（1989年生、母ノーベンバーローズ）

エリザベスローズ（1989年5月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のノーザンテースト（当時18歳）と交配したノーベンバーローズが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地17戦5勝2着3回。1993年のセントウルステークス(G3)に勝利した他、1992年のニュージーランドトロフィー4歳ステークス(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

11月23日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（中京ダート1000m 晴/良）に出走。馬体重は448kg。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて、最後は2着のタイシャイニングを3/4馬身振り切って初勝利を挙げた。

12月7日、中1週で迎えた2戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのシクラメンステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、ヒッタイトシーザーにクビ差交わされて2着に甘んじた。

12月21日、中1週で迎えた3戦目は、増沢末夫騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山ダート1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のフィッツバルディに4馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

3歳（1992年）

2月9日、中6週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一際目立つ伸びを見せたが、伸びてきたダイイチランナー決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

3月7日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったダンツセントーにねじ伏せられて3馬身差の2着に敗北した。

4月12日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（3戦1勝）。18頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚色が衰えて14着に敗れた。

5月17日、中4週で迎えた7戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のアラシに4馬身の差をつけて3勝目を収める

6月7日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は角田晃一騎手（4戦1勝）。10頭立ての6番人気で大外10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着を確保した。

10月18日、約4か月半の休み明けで迎えた9戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（5戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて12着に敗れた。

11月28日、中5週で迎えた10戦目は、キャピタルステークス（東京芝1400m 雨/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（6戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

12月26日、中3週で迎えた11戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に51kgの軽斤量で出走。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや速いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ5着に沈んだ。

4歳（1993年）

1月10日、中1週で迎えた12戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り雨/重）に出走。鞍上は角田晃一騎手（7戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が悪くなり11着に敗れた。

2月13日、中4週で迎えた13戦目は、バレンタインステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ハナを取り切り、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて12着に終わった。

3月13日、中3週で迎えた14戦目は、京葉ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（2戦0勝）。11頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は垂れてしまい11着に終わった。

3月27日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンのコーラルステークス（阪神芝1400m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は佐藤哲三騎手（1戦1勝）。15頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ハイペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不撓の気力で渋太く粘り続けて、最後は2着のリターンエースを半馬身振り切って4勝目を手中に収めた。

8月21日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、阿蘇ステークス（小倉ダート1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（2戦2勝）。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

9月12日、中2週で迎えた17戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のケイウーマンに1馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を掴み取った。