アラシ（1989年生、母ビザンスター）

アラシ（1989年5月20日）は、日本の競走馬。毛色は鹿毛。種牡馬のフオテイテン（当時5歳）と交配したビザンスターが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）ヤナガワ牧場。戦績は、中央平地23戦4勝2着4回、地方6戦1勝2着1回。1992年の神戸新聞杯(G2)で2着に入った他、1993年の中京記念(ハンデG3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

田之上勲厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

10月6日、デビュー戦は中竹和也騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は444kg。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

10月26日、中2週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で中竹和也騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではしぶとく伸び続けたが、抜け出したジョータイセイにクビ差届かず2着に惜敗した。

11月10日、中1週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で中竹和也騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のマルブツビンスキーに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月24日、中1週で迎えた4戦目は、土肥幸広騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のカトレア賞（中京芝1800m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のポットリチャードに1馬身3/4の差をつけて2勝目を手中に収めた。

12月21日、中3週で迎えた5戦目は、2歳G3のラジオたんぱ杯3歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で土肥幸広騎手（1戦1勝）。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

3歳（1992年）

1月19日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で土肥幸広騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったマヤノペトリュースにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月17日、約4か月の休養明けで迎えた7戦目は、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で土肥幸広騎手（3戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、勝ったエリザベスローズに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

6月7日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で土肥幸広騎手（4戦1勝）。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では末脚を伸ばせず8着に敗れた。

7月5日、中3週で迎えた9戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で土肥幸広騎手（5戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

8月9日、中4週で迎えた10戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で土肥幸広騎手（6戦1勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見所を作れず7着に敗れた。

9月13日、中4週で迎えた11戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で土肥幸広騎手（7戦1勝）。14頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して7番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

9月27日、中1週で迎えた12戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で土肥幸広騎手（8戦1勝）。8頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、勝ったキョウエイボーガンに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

10月31日、中4週で迎えた13戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で土肥幸広騎手（9戦1勝）。16頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

11月22日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で土肥幸広騎手（10戦1勝）。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のオークツリーに1馬身半の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

4歳（1993年）

1月5日、中5週で迎えた15戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で土肥幸広騎手（11戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

2月21日、中6週で迎えた16戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 雨/不良）に出走。鞍上は13戦連続で土肥幸広騎手（12戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

3月21日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデG3の中京記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で土肥幸広騎手（13戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて、最後は2着のナリタハヤブサをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

6月13日、約3か月の間隔を開けて迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は15戦連続で土肥幸広騎手（14戦3勝）。11頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はタレてしまい9着に敗れた。

7月11日、中3週で迎えた19戦目は、G2の高松宮杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は16戦連続で土肥幸広騎手（15戦3勝）。14頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始6番手を追走。直線では出色の末脚を繰り出し、3着に入り込んだ。

5歳（1994年）

4月17日、約9か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた20戦目は、陽春ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は17戦連続で土肥幸広騎手（16戦3勝）。17頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走し、最後はトーワダーリンと並んで6着同着となった。

5月14日、中3週で迎えた21戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、G3の京阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。14頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

6月12日、中3週で迎えた22戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（17戦3勝）。14頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚を伸ばせず7着に終わった。

7月10日、中3週で迎えた23戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で土肥幸広騎手（18戦3勝）。13頭立ての6番人気で大外13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず11着に敗れた。

6歳（1995年）

11月7日、約16か月の休養明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた24戦目は、渡辺壮騎手を鞍上に迎えて、ペガサス特別（金沢ダート1700m 曇/稍重）に出走。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。6着に敗れた。

11月20日、中1週で迎えた25戦目は、フェニックス特別（金沢ダート1700m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で渡辺壮騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。4着に敗れた。

12月4日、中1週で迎えた26戦目は、米倉知騎手を鞍上に迎えて、ペガサス特別（金沢ダート1900m 雨/不良）に出走。9頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。最後は、勝ったナムラクリエイトから半馬身差の2着となった。

7歳（1996年）

4月14日、約4か月半の休養明けで迎えた27戦目は、蔵重浩一郎騎手を鞍上に迎えて、スプリングカップ（金沢ダート1900m 晴/重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。最後は、2着のエビスライトオーに1馬身の差をつけて休養明けの一戦をモノにした。

5月6日、中2週で迎えた28戦目は、桑野等騎手を鞍上に迎えて、MRO金賞（金沢ダート2100m 晴/重）に出走。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。4着に敗れた。

8歳（1997年）

6月8日、約13か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた29戦目は、長嶋和彦騎手を鞍上に迎えて、ペガサス特別（金沢ダート1900m 晴/良）に出走。7頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。6着に敗れた。