ヘラクレス（1986年生、母グレースノーザリー）

ヘラクレス（1986年3月21日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のホスピタリテイ（当時7歳）と交配したグレースノーザリーが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は駒沢明憲。戦績は、中央平地30戦7勝2着2回、地方10戦8勝。1990年の京阪杯(ハンデG3)で4着に入った他、1992年の仁川ステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

清田十一厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1989年）

1月15日、デビュー戦は柴田光陽騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。馬体重は478kg。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のミルカテイオーに6馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

2月11日、中3週で迎えた2戦目は、4歳400万下の梅花賞（京都ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で柴田光陽騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のホクセイフリートに4馬身の差をつけて2勝目を獲得した。

3月5日、中2週で迎えた3戦目は、梅野信一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のペガサスステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では決め手に欠いて6着に敗れた。

4歳（1990年）

3月18日、約12か月半の休み明けで迎えた4戦目は、本田優騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（阪神ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったナルエースに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

4月7日、中2週で迎えた5戦目は、5歳以上900万下の姫路特別（阪神ダート1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のナルエースに1馬身3/4の差をつけて制した。

5月13日、中4週で迎えた6戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。18頭立ての6番人気で17番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、4着に入った。

6月17日、中4週で迎えた7戦目は、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 晴/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。端をきる形となり、やや遅いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい12着に敗れた。

5歳（1991年）

4月27日、約10か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg減らして迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、緩やかなペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

5月11日、中1週で迎えた9戦目は、5歳以上900万下の紫野特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は本田優騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

6月8日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の五条坂特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

6月29日、中2週で迎えた11戦目は、5歳以上900万下（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のマルケンボーイに5馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

7月21日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの小倉競馬場開設60周年記念（小倉ダート1700m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したマルブツスピーリアを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

8月17日、中3週で迎えた13戦目は、阿蘇ステークス（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のラジャムンディに2馬身の差をつけて1番人気に応えた。

9月7日、中2週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた14戦目は、スカイブルーステークス（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

6歳（1992年）

1月26日、約4か月半の休養明けで迎えた15戦目は、牧田和弥騎手を鞍上に迎えて、北山ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では豪脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のマルトラックに1馬身3/4の差をつけて休養明け初戦をモノにした。

2月22日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びが鈍く11着に終わった。

3月21日、中3週で迎えた17戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は牧田和弥騎手（1戦1勝）。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るヘイセイシルバーを豪脚でクビ差だけ差し切って7勝目を挙げた。

4月19日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦2勝）。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

5月23日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンの摩耶ステークス（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は牧田和弥騎手（2戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月21日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で牧田和弥騎手（3戦2勝）。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて14着に終わった。

7月12日、中2週で迎えた21戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で牧田和弥騎手（4戦2勝）。18頭立ての16番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず9着に終わった。

7歳（1993年）

7月11日、約12か月の休み明けで迎えた22戦目は、G2の高松宮杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で牧田和弥騎手（5戦2勝）。14頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では余力が残っておらず9着に終わった。

8月8日、中3週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた23戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で牧田和弥騎手（6戦2勝）。15頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚色が鈍り11着に終わった。

8歳（1994年）

2月5日、約6か月の休養明けで迎えた24戦目は、すばるステークス（ウインズ高松開設記念）（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で牧田和弥騎手（7戦2勝）。12頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は脚色が衰えて10着に終わった。

2月26日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのプロキオンステークス（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で牧田和弥騎手（8戦2勝）。13頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

3月12日、中1週で迎えた26戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 曇/重）に出走。16頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では末脚にキレが無く15着に終わった。

3月26日、中1週で迎えた27戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は牧田和弥騎手（9戦2勝）。11頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では全く伸びず8着に敗れた。

4月23日、中3週で迎えた28戦目は、栗東ステークス（阪神ダート1400m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で牧田和弥騎手（10戦2勝）。14頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

5月14日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンの武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で牧田和弥騎手（11戦2勝）。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では脚を伸ばせず12着に敗れた。

5月28日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた30戦目は、摩耶ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で牧田和弥騎手（12戦2勝）。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり8着に終わった。

7月18日、中6週で迎えた31戦目は、北野真弘騎手を鞍上に迎えて、一般C4-2（高知ダート1300m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、2着のエイティナイナーに3馬身の差をつけて久々に勝利を挙げた。

8月8日、中2週で迎えた32戦目は、一般C3-4（高知ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北野真弘騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のエンジェルキッスに3/4馬身の差をつけて9勝目を収める

9月13日、中4週で迎えた33戦目は、一般C3-2（高知ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で北野真弘騎手（2戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、2着のエフテマーガレットに4馬身の差をつけて10勝目を達成した。

10月1日、中2週で迎えた34戦目は、一般C2-4（高知ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で北野真弘騎手（3戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、2着のフレンドアレツに4馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

10月11日、中0週で迎えた35戦目は、一般C2-3（高知ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で北野真弘騎手（4戦4勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。最後は、2着のトウキヨウクレンに4馬身の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

11月6日、中3週で迎えた36戦目は、一般C2-2（高知ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は6戦連続で北野真弘騎手（5戦5勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のユーモレスクに1馬身半の差をつけて獅子奮迅の6連勝を決めた。

12月11日、中4週で迎えた37戦目は、足摺特別（高知ダート1900m 雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で北野真弘騎手（6戦6勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。5着に敗れた。

9歳（1995年）

1月29日、中6週で迎えた38戦目は、一般C1-2（高知ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で北野真弘騎手（7戦6勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のタッチザゴールドに2馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

3月26日、中7週で迎えた39戦目は、戸梶由則騎手を鞍上に迎えて、KRAリーディングジョッキー特別（高知ダート1600m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。10着に敗れた。

4月24日、中3週で迎えた40戦目は、かげろう特別（高知ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は北野真弘騎手（8戦7勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のサンペガサスに1馬身半の差をつけて勝利数を15に伸ばす