ヴェンジェンス（2013年生、母スペシャルクイン）

ヴェンジェンス（2013年3月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「敵討ち」。毛色は栗毛。種牡馬のカジノドライヴ（当時8歳）と交配したスペシャルクインが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は富田牧場。2020年の東海ステークス(G2)で2着に入った他、2019年のみやこステークス(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大根田裕之厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

9月27日、デビュー戦は幸英明騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は476kg。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るトラストマヴィアを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月14日、中6週で迎えた2戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のオキザリス賞（東京ダート1400m 雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月5日、中2週で迎えた3戦目は、2歳500万下の寒椿賞（中京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、クリスタルタイソンにクビ差交わされて2着に甘んじた。

4歳（2017年）

6月24日、約19か月の休養明けで迎えた4戦目は、3歳以上500万下（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

8月6日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、3歳以上500万下（小倉ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで敢闘したが、フィールドセンスに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

9月2日、中3週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のアドマイヤウイングに3馬身半の差をつけて久しぶりに勝利を挙げた。

9月24日、中2週で迎えた7戦目は、3歳以上1000万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（5戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したファッショニスタに3/4馬身届かず2着に敗北した。

10月14日、中2週で迎えた8戦目は、3歳以上1000万下（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（6戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月17日、中8週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の妙見山特別（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（7戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鋭い脚を使えず9着に敗れた。

5歳（2018年）

1月13日、中3週で迎えた10戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたスマートダンディー決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

1月27日、中1週で迎えた11戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は幸英明騎手（8戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

4月8日、中9週で迎えた12戦目は、4歳以上1000万下の天王寺特別（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（9戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして楽々と抜け出し、最後は2着のキタサンガンバに3馬身半の差をつけて優勝

4月29日、中2週で迎えた13戦目は、4歳以上1600万下の高瀬川ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（10戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が残っておらず6着に敗れた。

6月9日、中5週で迎えた14戦目は、3歳以上1600万下の安芸ステークス（阪神ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（11戦3勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びを欠き6着に敗れた。

6月24日、中1週で迎えた15戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の花のみちステークス（阪神ダート1200m 晴/重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したマテラスカイを差し切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

9月22日、約3か月の休み明けで迎えた16戦目は、3歳以上1600万下の大阪スポーツ杯（阪神ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は幸英明騎手（12戦3勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、しっかりと末脚を伸ばして、最後は2着のカネトシビバーチェに3馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

10月20日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンの室町ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（13戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったオールドベイリーにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

12月9日、中6週で迎えた18戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、G3のカペラステークス（中山ダート1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

6歳（2019年）

1月19日、中5週で迎えた19戦目は、すばるステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず9着に敗れた。

2月17日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンの大和ステークス（京都ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は石川裕紀人騎手（1戦0勝）。13頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切り、3着に入った。

3月9日、中2週で迎えた21戦目は、ポラリスステークス（阪神ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は幸英明騎手（14戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のタムロミラクルに1馬身の差をつけて5勝目を手中に収めた。

6月8日、約3か月の休み明けで迎えた22戦目は、天保山ステークス（阪神ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（15戦5勝）。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るファッショニスタを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて制した。

7月7日、中3週で迎えた23戦目は、G3のプロキオンステークス（中京ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（16戦6勝）。15頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天授の闘争心でゴールまで頑張り、3着に入った。

10月12日、約3か月の休み明けで迎えた24戦目は、太秦ステークス（京都ダート1800m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（17戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したエアアルマスを差し切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

11月3日、中2週で迎えた25戦目は、G3のみやこステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（18戦6勝）。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のキングズガードを半馬身振り切って重賞ウィナーの称号を手に入れた。

12月1日、中3週で迎えた26戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（19戦7勝）。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず7着に終わった。

7歳（2020年）

1月26日、中7週で迎えた27戦目は、G2の東海テレビ杯東海ステークス（京都ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（20戦7勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、抜け出したエアアルマスに半馬身届かず2着に敗北した。

2月23日、中3週で迎えた28戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で幸英明騎手（21戦7勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に敗れた。

5月23日、約3か月の休養明けで迎えた29戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で幸英明騎手（22戦7勝）。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で猛進したが、勝ったオメガパフュームにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

6月20日、中3週で迎えた30戦目は、ハンデ戦でオープンの三宮ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で幸英明騎手（23戦7勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のクリンチャーを3/4馬身振り切って勝利をモノにする

8歳（2021年）

8月8日、約14か月の休み明けで迎えた31戦目は、G3のエルムステークス（函館ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で幸英明騎手（24戦8勝）。14頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では切れる脚を使えず7着に終わった。

9月22日、中5週で迎えた32戦目は、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 雨/不良）に出走。鞍上は12戦連続で幸英明騎手（25戦8勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず5着に敗れた。

2022年1月5日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。

11月7日、中6週で迎えた33戦目は、G3のみやこステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で幸英明騎手（26戦8勝）。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

11月28日、中2週で迎えた34戦目は、ハンデ戦でオープンのカノープスステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で幸英明騎手（27戦8勝）。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず12着に敗れた。