モエレビクトリー（2006年生、母トチノビクトリー）

モエレビクトリー（2006年4月4日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋母名の一部」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のゴールドヘイロー（当時9歳）と交配したトチノビクトリーが10歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は中村和夫。戦績は、中央平地21戦4勝2着4回、地方17戦7勝2着1回。2009年の京成杯(G3)で3着に入った他、2011年の中山金杯(ハンデG3)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、中村和夫から「北海道オータムセールサラブレッド1歳」に上場されたが主取りとなった。2歳のとき、中村和夫から「ホッカイドウ競馬トレーディングセールサラブレッド競走馬」に上場され、オリエント牧場によって1,155万円で落札された。

広森久雄厩舎（北海道）へ入厩。

2歳（2008年）

4月29日、デビュー戦は五十嵐冬樹騎手を鞍上に据えて、2歳戦のフレッシュチャレンジ（札幌(地)ダート1000m 曇/良）に出走。馬体重は466kg。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったイケノナインに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

5月7日、連闘で迎えた2戦目は、2歳戦のルーキーチャレンジ（札幌(地)ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で五十嵐冬樹騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、で馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のギャラントリリーに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

7月9日、中8週で迎えた3戦目は、佐々木国明騎手を鞍上に迎えて、2歳（旭川ダート1000m 曇/良）に出走。5頭立ての2番人気で7番ゲートからスタート。4着に敗れた。

7月29日、中2週で迎えた4戦目は、2歳（旭川ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で佐々木国明騎手（1戦0勝）。7頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。3着に敗れた。

8月12日、中1週で迎えた5戦目は、2歳オープンのウィナーズチャレンジ（旭川ダート1000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で佐々木国明騎手（2戦0勝）。7頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。最後は、2着のクロンダイクに1馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

8月26日、中1週で迎えた6戦目は、2歳オープンのサマーチャレンジ2（旭川ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で佐々木国明騎手（3戦1勝）。11頭立ての4番人気で大外11番ゲートからスタート。最後は、2着のサプライズゲストに1馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

9月15日、中2週で迎えた7戦目は、2歳500万下（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で佐々木国明騎手（4戦2勝）。12頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚が振るわず9着に終わった。

10月5日、中2週で迎えた8戦目は、2歳オープンのすずらん賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は6戦連続で佐々木国明騎手（5戦2勝）。16頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では切れる脚を使えず7着に終わった。

10月30日、中3週で迎えた9戦目は、桑村真明騎手を鞍上に迎えて、2歳Jpn3の北海道2歳優駿（門別ダート1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。端に立ち、で一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚が上がってしまい8着に終わった。

11月13日、中1週で迎えた10戦目は、2歳オープンのディクタット賞（門別ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は佐々木国明騎手（6戦2勝）。6頭立ての2番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では不撓のファイティングスピリットで渋太く粘り続けて、最後は2着のモエレアイドルをクビ差振り切って4勝目をマークした。

3歳（2009年）

1月18日、中8週で迎えた11戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の京成杯（中山芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、リードを2馬身以上保って、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の負けじ魂を発揮してゴールまで力闘し、3着を確保した。

2月21日、中4週で迎えた12戦目は、的場勇人騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のあすなろ賞（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。先手を取る形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、ヤマニンウイスカーに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

3月15日、中2週で迎えた13戦目は、3歳500万下の山桜賞（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。端に立ち、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ピサノカルティエに交わされて1馬身差の2着に敗北した。

10月31日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた14戦目は、3歳以上500万下の奥只見特別（福島芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は的場勇人騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

11月15日、中1週で迎えた15戦目は、3歳以上500万下の伊達特別（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場勇人騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が悪くなり12着に敗れた。

12月27日、中5週で迎えた16戦目は、草野太郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京芝2000m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端を取り切り、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて、最後は2着のカワキタフウジンをクビ差振り切って制した。

4歳（2010年）

1月10日、中1週で迎えた17戦目は、4歳以上1000万下の頌春賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は的場勇人騎手（3戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。端を奪い、リードを2馬身以上確保して、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の闘魂で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のトーセンマーチを3/4馬身振り切って優勝

1月16日、連闘で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場勇人騎手（4戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアドバンスヘイローに1馬身半の差をつけて7勝目をゲットした。

2月28日、中5週で迎えた19戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で的場勇人騎手（5戦2勝）。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は力尽きて15着に敗れた。

3月13日、中1週で迎えた20戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で的場勇人騎手（6戦2勝）。18頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。敢然と端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバタバタになってしまい16着に敗れた。

7月31日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた21戦目は、郷原洋司騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の新潟日報賞（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では生来の闘争本能でどうにかこうにかゴールまで走り切り、4着を確保した。

9月12日、中5週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下のレインボーステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で郷原洋司騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のスタミナで最後まで奮戦したが、コロンバスサークルに半馬身交わされて2着に敗北した。

10月9日、中3週で迎えた23戦目は、3歳以上1600万下の大原ステークス（京都芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は的場勇人騎手（7戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナに立ち、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では決め手が足りず、3着に終わった。

11月7日、中3週で迎えた24戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の八坂ステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、オートドラゴンに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

12月12日、中4週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の美浦ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は的場勇人騎手（8戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。端をきり、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不撓の闘志で渋太く粘り続けて、最後は2着のスズジュピターをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

5歳（2011年）

1月5日、中2週で迎えた26戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で的場勇人騎手（9戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。果敢に端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では伸びが続かず、4着に終わった。

3月26日、約2か月半の間隔を開けて迎えた27戦目は、六甲ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場勇人騎手（10戦3勝）。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天性の負けん性を発揮してゴールまで力闘し、3着に入った。

11月12日、約7か月半の休み明けで迎えた28戦目は、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（1戦0勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。果敢に端をきり、非常に緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はガス欠状態になり11着に敗れた。

6歳（2012年）

6月9日、約7か月の休養明けで迎えた29戦目は、杉原誠人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアハルテケステークス（東京ダート1600m 雨/重）に出走。16頭立ての11番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚を失くしてしまい16着に終わった。

9月19日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた30戦目は、服部茂史騎手を鞍上に迎えて、BTC利用者振興会特別（門別ダート1700m 曇/良）に出走。11頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、で一団を先導。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

10月3日、中1週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた31戦目は、優駿の里「安平町畑のめぐみ」特別（門別ダート2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で服部茂史騎手（1戦0勝）。7頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、で馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪脚を炸裂させて難なく抜け出し、最後は2着のサムライジャパンに4馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

10月17日、中1週で迎えた32戦目は、阪野学騎手を鞍上に迎えて、五稜郭特別（門別ダート1800m 雨/重）に出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、でレースを牽引。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして、最後は2着のハタノゼフィロスをクビ差振り切って断然人気に応えた。

11月15日、中3週で迎えた33戦目は、地方重賞の道営記念（門別ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は服部茂史騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、で馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて、最後は2着のエイシンナナツボシを3/4馬身振り切って勝利数を11に伸ばす

12月29日、中5週で迎えた34戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で服部茂史騎手（3戦2勝）。12頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場を作れず12着に終わった。

7歳（2013年）

6月12日、約5か月半の休養明けで迎えた35戦目は、ゼンノロブロイ・プレミアム（門別ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で服部茂史騎手（4戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、で馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み4着に沈んだ。

7月4日、中2週で迎えた36戦目は、地方重賞の赤レンガ記念（門別ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で服部茂史騎手（5戦2勝）。8頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。端に立つ形となり、で馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい5着に敗れた。

9月4日、中8週で迎えた37戦目は、バゴ賞（門別ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で服部茂史騎手（6戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に沈んだ。

9月19日、中1週で迎えた38戦目は、地方重賞のステイヤーズカップ（門別ダート2600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で服部茂史騎手（7戦2勝）。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。逃げる形となり、でレースを牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では末脚にキレが無く9着に終わった。