マリンワン（1990年生、母キユウスイ）

マリンワン（1990年3月21日）は、日本の競走馬。牡馬。品種はアングロアラブで、毛色は栗毛。種牡馬のマタボーイ（当時12歳）と交配したキユウスイが6歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は国吉克也。戦績は、中央平地13戦9勝2着2回、地方1戦0勝。1993年、1994年とアラブスプリントステークス(アラ系4歳以上オープンハンデ)を連覇した他、1993年のシュンエイ記念(アラ系4歳オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1992年）

8月22日、デビュー戦は久保田英敬騎手を鞍上に据えて、アラ系3歳未勝利（新潟ダート1200m 曇/稍重）に出走。馬体重は454kg。6頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウイジンオーに約10馬身の大差をつけて未勝利勝ちを決めた。

9月19日、中3週で迎えた2戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、アラ系3歳オープン（中山ダート1200m 雨/不良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させてあっさりと抜け出し、最後は2着のアシュアランスに3馬身の差をつけて断然人気に応えた。

10月3日、中1週で迎えた3戦目は、2歳オープンのアラブ3歳ステークス（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、シゲルホームランに交わされて2馬身差の2着に敗北した。

10月31日、中3週で迎えた4戦目は、宝来城多郎騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの福島アラブ3歳ステークス（福島芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のグッドルッカーに3馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

11月22日、中2週で迎えた5戦目は、アラ系3歳オープン（福島ダート1000m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で宝来城多郎騎手（1戦1勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げを打ち、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のガッサンに約13馬身の大差をつけて断トツ人気に応えた。

12月6日、中1週で迎えた6戦目は、アラ系3歳オープン（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で宝来城多郎騎手（2戦2勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアシュアランスに4馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

12月19日、中1週で迎えた7戦目は、2歳オープンのアラブ3歳ステークス（中京芝1800m 晴/良）に57kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で宝来城多郎騎手（3戦3勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。端を奪う形となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサラシオに8馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

3歳（1993年）

2月7日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、3歳オープンのシュンエイ記念（小倉芝2000m 曇/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は角田晃一騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、リードを5馬身以上保って、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のハナブサパールに2馬身半の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

3月13日、中4週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた9戦目は、ハンデ戦でオープンのアラブスプリントステークス（小倉芝1200m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（3戦2勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、かなり厳しいペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のロータリーボーイに7馬身の差をつけて獅子奮迅の6連勝を決めた。

4月10日、中3週で迎えた10戦目は、アラ系4歳以上オープン（阪神ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（4戦3勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。端を奪う形となり、凄まじいハイペースで馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったワークスバージョンに詰め切れず、7馬身差の2着に敗北した。

12月11日、約8か月の休養明けで迎えた11戦目は、アラブ大賞典（中京芝2500m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（5戦3勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではいい脚を見せられず5着に敗れた。

4歳（1994年）

1月15日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、アラ系4歳以上オープン（阪神ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（6戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、厳しいペースで馬群を先導。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は失速してしまい7着に敗れた。

3月19日、中8週で迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのアラブスプリントステークス（小倉芝1200m 晴/良）に62kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（7戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、緩みのないペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のリマーカブルに4馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

11月12日、約8か月の休み明けで迎えた14戦目は、殿田倫之騎手を鞍上に迎えて、エメラルド特別（金沢ダート1700m 曇/良）に出走。9頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。8着に敗れた。