ミスタースペイン（1988年生、母シーホークヨシオカ）

ミスタースペイン（1988年5月3日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のフイリツプオブスペイン（当時19歳）と交配したシーホークヨシオカが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）ニシケンファーム。戦績は、中央平地29戦6勝2着4回。1992年の高松宮杯(G2)に勝利した他、1992年の宝塚記念(G1)で3着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

橋口弘次郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1990年）

8月11日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は482kg。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るプラントジョージを上がり1位の末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

9月22日、中5週で迎えた2戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（中京芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。6頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びあぐねて4着に敗れた。

10月27日、中4週で迎えた3戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのもみじステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。9頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、勝ったエミノディクタスに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

11月25日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下のカトレア賞（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（1戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のタイアクトレスをクビ差振り切って2勝目を掴み取った。

12月9日、中1週で迎えた5戦目は、2歳G1の阪神3歳ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で田島信行騎手（2戦1勝）。13頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では決め手が足りず10着に敗れた。

3歳（1991年）

1月19日、中5週で迎えた6戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田島信行騎手（3戦1勝）。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず5着に敗れた。

2月10日、中2週で迎えた7戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り雨/重）に出走。11頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したシンホリスキーを差し切れず、1馬身半差の2着となった。

3月9日、中3週で迎えた8戦目は、3歳オープンのすみれステークス（中京芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したイイデサターンを捕まえ切れず、ハナ差の2着に惜敗した。

10月6日、約7か月の休養明けで迎えた9戦目は、小迫次男騎手を鞍上に迎えて、福島民報杯（福島芝2000m 雨/良）に出走。11頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見所を作れず8着に終わった。

11月17日、中5週で迎えた10戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で小迫次男騎手（1戦0勝）。14頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではいいところがなく7着に終わった。

12月8日、中2週で迎えた11戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 曇/良）に出走。11頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり5着に終わった。

4歳（1992年）

1月5日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は石橋守騎手（2戦0勝）。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では逸出した伸び脚で驀進したが、勝ったホワイトアローにねじ伏せられてクビ差の2着となった。

2月2日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（3戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のイクノディクタスに1馬身3/4の差をつけて順当に勝利した。

2月23日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で石橋守騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月22日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で石橋守騎手（5戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では末脚を持続できず、4着に終わった。

4月19日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で石橋守騎手（6戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、自慢の末脚を爆発させて、最後は2着のブレスレットに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

5月17日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で石橋守騎手（7戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るワイドバトルを凄まじい末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて待望の重賞初制覇を果たした。

6月14日、中3週で迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で石橋守騎手（8戦3勝）。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では非凡な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

7月12日、中3週で迎えた19戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で石橋守騎手（9戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るホクセイシプレーを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

11月1日、約3か月半の休養明けで迎えた20戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で石橋守騎手（10戦4勝）。18頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では見所を作れず14着に終わった。

11月22日、中2週で迎えた21戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で石橋守騎手（11戦4勝）。18頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では伸びを欠き13着に敗れた。

12月13日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた22戦目は、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 曇/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は11戦連続で石橋守騎手（12戦4勝）。11頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

5歳（1993年）

1月5日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で石橋守騎手（13戦4勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

1月24日、中2週で迎えた24戦目は、G2の日経新春杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で石橋守騎手（14戦4勝）。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではいいところがなく8着に終わった。

2月21日、中3週で迎えた25戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 雨/不良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は14戦連続で石橋守騎手（15戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

3月14日、中2週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた26戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は15戦連続で石橋守騎手（16戦4勝）。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず9着に終わった。

9月19日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg戻して迎えた27戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は16戦連続で石橋守騎手（17戦4勝）。14頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

6歳（1994年）

1月30日、約4か月半の休み明けで迎えた28戦目は、大崎昭一騎手を鞍上に迎えて、関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に60kgの斤量を背負って出走。13頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

2月20日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 雨/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は石橋守騎手（18戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい9着に敗れた。