パッシングパワー（1983年生、母デプグリーフ）

パッシングパワー（1983年3月20日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は芦毛。種牡馬のゼダーン（当時18歳）と交配したデプグリーフが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道幌泉郡えりも町、生産者は（有）エクセルマネジメント。戦績は、中央平地24戦7勝2着2回。1988年の金鯱賞(ハンデG3)に勝利した他、1988年のUHB杯(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大久保石松厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1986年）

3月2日、デビュー戦は4歳新馬（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は442kg。鞍上は猿橋重利騎手。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり12着に敗れた。

5月3日、4歳未勝利（京都芝1200m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で猿橋重利騎手。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るテイーゲートを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて勝利を収めた。

5月17日、4歳400万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で猿橋重利騎手。11頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

6月1日、4歳400万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で猿橋重利騎手。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では逸出した伸び脚で猛進したが、エンディミオンに交わされて2馬身半差の2着に敗北した。

6月21日、4歳400万下（中京芝1200m 雨/良）に出走。鞍上は高橋隆騎手。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のクリスティーシチーに2馬身半の差をつけて勝利を挙げた。

7月5日、4歳400万下のすいれん賞（中京芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で高橋隆騎手。18頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて難なく抜け出し、最後は2着のソウイチオーに4馬身の差をつけて勝利を物にした。

9月28日、3歳G3の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は猿橋重利騎手。14頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。先手を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず13着に敗れた。

10月19日、ハンデ戦で4歳以上1400万下の鞍馬特別（京都芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で猿橋重利騎手。10頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後はガス欠状態になり6着に終わった。

11月8日、4歳以上1400万下の比叡特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で猿橋重利騎手。10頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず9着に敗れた。

11月29日、ハンデ戦で4歳以上1400万下の御影特別（阪神芝2000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で猿橋重利騎手。7頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では切れる脚を使えず4着に終わった。

5歳（1988年）

1月10日、5歳以上900万下（京都ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で猿橋重利騎手。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、かなりのスローペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に敗れた。

1月24日、5歳以上900万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で猿橋重利騎手。11頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず11着に敗れた。

3月12日、5歳以上900万下の須磨特別（阪神芝1400m 曇/不良）に出走。鞍上は7戦連続で猿橋重利騎手。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、きちんと末脚を伸ばして、最後は2着のクインテビエに1馬身半の差をつけてトップでゴールに飛び込んだ。

3月27日、5歳以上900万下の赤穂特別（阪神芝1600m 晴/不良）に出走。鞍上は8戦連続で猿橋重利騎手。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るカポネダイオーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけてトップでゴールに飛び込んだ。

5月1日、ハンデ戦で5歳以上1400万下の醍醐特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で猿橋重利騎手。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のイズミスターに2馬身半の差をつけて勝利した。

6月5日、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で猿橋重利騎手。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では脚を伸ばせず10着に敗れた。

6月26日、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は高橋隆騎手。13頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。主導権を握り、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のプレジデントシチーに1馬身3/4の差をつけて勝利を決めた。

8月21日、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は猿橋重利騎手。14頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見せ場なく9着に終わった。

9月11日、UHB杯（函館芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で猿橋重利騎手。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。端を奪う形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ヤエノムテキに交わされて1馬身3/4差の2着に敗北した。

6歳（1989年）

1月20日、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で猿橋重利騎手。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は失速してしまい8着に敗れた。

2月19日、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で猿橋重利騎手。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では末脚が冴えず16着に敗れた。

6月4日、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は内田国夫騎手。18頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では最後まで息が続かず12着に終わった。

6月25日、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で内田国夫騎手。15頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。

7月30日、巴賞（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は猿橋重利騎手。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に敗れた。