エンゲルグレーセ（1997年生、母エンゲルリーゼン）

エンゲルグレーセ（1997年4月16日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のプラウドデボネア（当時15歳）と交配したエンゲルリーゼンが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）マツケン農場。戦績は、中央平地27戦6勝2着3回、地方2戦1勝。2001年のエルムステークス(G3)に勝利した他、2005年のガーネットステークス(ハンデG3)で2着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

新関力厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2000年）

1月9日、デビュー戦は柴田善臣騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山ダート1800m 曇/良）に出走。馬体重は484kg。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のバンドゥリアに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

2月5日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、4歳500万下のうぐいす賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではやや伸びを欠き、5着に終わった。

3月18日、中5週で迎えた3戦目は、4歳500万下（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るマイネルコンバットを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って優勝

4月30日、中5週で迎えた4戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの端午ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

9月30日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた5戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のユニコーンステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く16着に終わった。

10月28日、中3週で馬体重を前走から18kg絞って迎えた6戦目は、菅原勲騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の河口湖特別（東京ダート1600m 曇/良）に出走。16頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のクラフティゴールドに1馬身1/4の差をつけて3勝目を手に入れた。

4歳（2001年）

5月13日、約6か月半の休養明けで迎えた7戦目は、4歳以上1600万下の立夏ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（3戦2勝）。14頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、抜け出したロードブライアンを差し切れず、1馬身1/4差の2着となった。

6月9日、中3週で迎えた8戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のホンコンジョッキークラブトロフィー（中京ダート1700m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のアレグラールに1馬身半の差をつけて4勝目をマークした。

7月1日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦でオープンの灘ステークス（阪神ダート1800m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったミラクルオペラにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

7月28日、中3週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた10戦目は、マリーンステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では異次元の末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のシアトルブリッジに4馬身の差をつけて5勝目をゲットした。

9月1日、中4週で馬体重を前走からさらに14kg増やして迎えた11戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のトーホウエンペラーに4馬身の差をつけて初の重賞タイトルをつかんだ。

10月27日、中7週で馬体重を前走から18kg絞って迎えた12戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（4戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天性の闘志でゴールまで力闘したが、4着に終わった。

6歳（2003年）

4月5日、約17か月半の休養明けで迎えた13戦目は、コーラルステークス（阪神ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（2戦1勝）。16頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚色が衰えて12着に敗れた。

8月10日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から24kg増やして迎えた14戦目は、ハンデ戦でオープンの関越ステークス（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（5戦2勝）。7頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい6着に敗れた。

9月6日、中3週で馬体重を前走から18kg絞って迎えた15戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では決め手に欠いて5着に終わった。

10月4日、中3週で迎えた16戦目は、二本柳壮騎手を鞍上に迎えて、ペルセウスステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。12頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず6着に敗れた。

11月23日、中6週で迎えた17戦目は、霜月ステークス（東京ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（6戦2勝）。15頭立ての8番人気で大外15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後は力尽きて14着に敗れた。

12月13日、中2週で迎えた18戦目は、師走ステークス（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦0勝）。9頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では末脚にキレが無く7着に終わった。

7歳（2004年）

11月21日、約11か月半の休養明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた19戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。13頭立ての13番人気で6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が悪くなり11着に終わった。

12月11日、中2週で迎えた20戦目は、師走ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（1戦0勝）。12頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では余力が残っておらず11着に終わった。

8歳（2005年）

1月9日、中3週で迎えた21戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のガーネットステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての16番人気で10番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したメイショウボーラーを差し切れず、3馬身差の2着となった。

1月29日、中2週で迎えた22戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では全く伸びず9着に終わった。

4月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、京葉ステークス（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（3戦1勝）。14頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

5月8日、中2週で迎えた24戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのサウジアラビアロイヤルカップ（東京ダート1600m 曇/良）に出走。16頭立ての13番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

5月28日、中2週で迎えた25戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、欅ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天授の勝負根性でゴールまで頑張り、5着を確保した。

6月19日、中2週で迎えた26戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く9着に終わった。

8月15日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた27戦目は、G3のクラスターカップ（盛岡ダート1200m 曇/重）に出走。鞍上は中舘英二騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るディバインシルバーを上がり0位の末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルをゲットした。

10月5日、中6週で迎えた28戦目は、G2の東京盃（大井ダート1200m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには参加できず6着に敗れた。

11月20日、中6週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンの霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で中舘英二騎手（3戦1勝）。16頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天資の勝負根性でゴールまで力戦し、4着に入った。