ブラックスピネル（2013年生、母モルガナイト）

ブラックスピネル（2013年2月14日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「黒い尖晶石」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のタニノギムレット（当時14歳）と交配したモルガナイトが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2017年の東京新聞杯(G3)に勝利した他、2017年の京都金杯(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,800万円（70万×40口）で一口馬主が募集された。

音無秀孝厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

7月19日、デビュー戦は松若風馬騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。馬体重は496kg。11頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のゼンノタヂカラオをクビ差振り切って初白星を挙げた。

9月19日、中8週で迎えた2戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったロスカボスにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月31日、中5週で迎えた3戦目は、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松若風馬騎手（2戦1勝）。5頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のスマートオーディンを3/4馬身振り切って2勝目を収める

12月27日、中7週で迎えた4戦目は、2歳G2のホープフルステークス（中山芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で松若風馬騎手（3戦2勝）。12頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚色がやや衰え、4着に終わった。

3歳（2016年）

1月23日、中3週で迎えた5戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で松若風馬騎手（4戦2勝）。8頭立ての3番人気で大外8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

2月28日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったジョルジュサンクに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月7日、中9週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた7戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた8戦目は、3歳オープンの白百合ステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では長く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のメートルダールをクビ差振り切って制した。

7月3日、中4週で迎えた9戦目は、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、5着に終わった。

10月2日、約3か月の休み明けで迎えた10戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松若風馬騎手（5戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月22日、中2週で迎えた11戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず7着に終わった。

12月10日、中6週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた12戦目は、ハンデG3のチャレンジカップ（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天性の闘争心でゴールまで力闘したが、5着に終わった。

4歳（2017年）

1月5日、中3週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた13戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したエアスピネルにハナ差届かず2着に惜敗した。

2月5日、中3週で迎えた14戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 小雨/良）に出走。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。逃げを打ち、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして、最後は2着のプロディガルサンをクビ差振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

4月23日、約2か月半の間隔を開けて迎えた15戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では息の長い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

6月4日、中5週で迎えた16戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り18着に終わった。

9月10日、約3か月半の休養明けで迎えた17戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚を失くしてしまい12着に敗れた。

5歳（2018年）

5月19日、約8か月半の休み明けで迎えた18戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメイステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では脚が残っておらず7着に敗れた。

6月10日、中2週で迎えた19戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で石川裕紀人騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では伸びが劣勢になり10着に終わった。

10月2日、約4か月の休み明けで迎えた20戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は松若風馬騎手（6戦2勝）。7頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが劣勢になり4着に敗れた。

11月24日、中7週で迎えた21戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。14頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず9着に終わった。

6歳（2019年）

1月6日、中5週で迎えた22戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ポルックスステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。最後は垂れてしまい12着に敗れた。

1月26日、中2週で迎えた23戦目は、白富士ステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。9頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の粘り腰で末脚を持続させて、最後は2着のトリコロールブルーに1馬身3/4の差をつけて久方ぶりに白星を挙げた。

2月17日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦1勝）。14頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではいいところがなく7着に終わった。

4月29日、中9週で迎えた25戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で三浦皇成騎手（3戦1勝）。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天資の闘志でゴールまで力戦し、5着を確保した。

6月1日、中4週で迎えた26戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で三浦皇成騎手（4戦1勝）。9頭立ての5番人気で大外9番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、後続との差を2馬身以上保って、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナで最後まで敢闘したが、メールドグラースに交わされて1馬身半差の2着となった。

7月7日、中4週で迎えた27戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

9月1日、中7週で迎えた28戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松若風馬騎手（7戦2勝）。18頭立ての11番人気で15番ゲートからスタート。端を奪う形となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天賦の勝負根性でゴールまで勇戦し、4着を確保した。

11月30日、約3か月の休養明けで迎えた29戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G3のチャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

7歳（2020年）

1月5日、中4週で迎えた30戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の日刊スポーツ賞中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、リードを2馬身以上確保して、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚が止まってしまい16着に敗れた。

5月10日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた31戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての13番人気で大外16番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚が振るわず8着に終わった。

6月6日、中3週で迎えた32戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は松若風馬騎手（8戦2勝）。16頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり16着に終わった。

8月8日、中8週で迎えた33戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝2600m 晴/良）に出走。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はバタバタになってしまい9着に終わった。

10月31日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg減らして迎えた34戦目は、平沢健治騎手を鞍上に迎えて、障害3歳以上未勝利（福島障害芝2750m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。競走中止となった。

2020年10月31日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。