アジアエクスプレス（2011年生、母ランニングボブキャッツ）

アジアエクスプレス（2011年2月9日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。馬名の意味は「アジアの超特急」。2013年にJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のヘニーヒューズ（当時8歳）と交配したランニングボブキャッツが10歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地11戦4勝2着2回、地方1戦0勝2着1回。2013年の朝日杯フューチュリティステークス(G1)に勝利した他、2014年のスプリングステークス(G2)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

手塚貴久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2013年）

11月3日、デビュー戦はU.リスポリ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は534kg。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のオータムラヴに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

11月23日、中2週で迎えた2戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のオキザリス賞（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るペアンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は7馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

12月15日、中2週で迎えた3戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。芝レース及びG1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でR.ムーア騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のショウナンアチーヴに1馬身1/4の差をつけて2歳マイル王の称号を手中に収めた。

3歳（2014年）

3月23日、約3か月半の休養明けで迎えた4戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したロサギガンティアを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

4月20日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、6着に終わった。

6月22日、中8週で迎えた6戦目は、3歳G3のユニコーンステークス（東京ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では伸びを欠き12着に敗れた。

8月10日、中6週で迎えた7戦目は、3歳G3のレパードステークス（新潟ダート1800m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で戸崎圭太騎手（3戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るクライスマイルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4歳（2015年）

3月26日、約7か月半の休み明けで迎えた8戦目は、Jpn3の名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で戸崎圭太騎手（4戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したメイショウコロンボを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

4月18日、中2週で迎えた9戦目は、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で戸崎圭太騎手（5戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の忍耐力で最後まで奮闘したが、クリノスターオーに半馬身交わされて2着に敗北した。

5月23日、中4週で迎えた10戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で戸崎圭太騎手（6戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではあとひと押しが足りず、5着に終わった。

8月29日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのBSN賞（新潟ダート1800m 晴/不良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

5歳（2016年）

11月20日、約15か月の休み明けで迎えた12戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、福島民友カップ（福島ダート1700m 晴/稍重）に出走。15頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい15着に敗れた。