ニシノラッシュ（2012年生、母キャッスルブラウン）

ニシノラッシュ（2012年3月29日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋突進する」。毛色は鹿毛。種牡馬のサクラバクシンオー（当時23歳）と交配したキャッスルブラウンが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は村上欽哉。2014年の京王杯2歳ステークス(G2)で3着に入った他、2014年の新潟2歳ステークス(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

田村康仁厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2014年）

7月12日、デビュー戦は田辺裕信騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は464kg。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るタケショウビクターを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

8月31日、中6週で迎えた2戦目は、2歳G3の新潟2歳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦1勝）。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、3着に入った。

10月26日、中7週で迎えた3戦目は、2歳500万下のくるみ賞（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で田辺裕信騎手（2戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では渾身の力で末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のアンブリカルをハナ差振り切って断トツの支持に応えた。

11月8日、中1週で迎えた4戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田辺裕信騎手（3戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3歳（2015年）

1月31日、約3か月の間隔を開けて迎えた5戦目は、3歳オープンのクロッカスステークス（東京芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で田辺裕信騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のブリクストを半馬身振り切って3勝目を獲得した。

5月10日、約3か月半の休み明けで迎えた6戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で田辺裕信騎手（5戦3勝）。18頭立ての9番人気で17番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

8月30日、約3か月半の休養明けで迎えた7戦目は、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 小雨/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で田辺裕信騎手（6戦3勝）。17頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったベステゲシェンクにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月15日、約2か月半の間隔を開けて迎えた8戦目は、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で田辺裕信騎手（7戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではいい脚を見せられず13着に敗れた。

4歳（2016年）

6月11日、約7か月の休み明けで迎えた9戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の舞子特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

7月17日、中4週で迎えた10戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のフィリピントロフィー（中京芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ミドルペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや鈍り、4着に終わった。

8月14日、中3週で迎えた11戦目は、D.バルジュー騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の西部日刊スポーツ杯（小倉芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

11月19日、約3か月の休み明けで迎えた12戦目は、3歳以上1000万下（京都芝1400m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のビットレートに1馬身1/4の差をつけて久しぶりに勝ち星を挙げた。

5歳（2017年）

2月19日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた13戦目は、川須栄彦騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず6着に敗れた。

3月12日、中2週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下のトリトンステークス（中京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川須栄彦騎手（1戦0勝）。17頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい8着に敗れた。

7月1日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg減らして迎えた15戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のテレビユー福島賞（福島芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての8番人気で15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が衰えて13着に敗れた。

7月30日、中3週で迎えた16戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の佐世保ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたダイアナヘイロー決め手に屈してハナ差の2着となった。

9月2日、中4週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

12月28日、約4か月の休養明けで迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の2017ファイナルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦0勝）。15頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず6着に終わった。

6歳（2018年）

1月21日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の石清水ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦0勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、超スローペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のエスティタートに1馬身1/4の差をつけて5勝目を収める

2月25日、中4週で迎えた20戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦1勝）。18頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

7歳（2019年）

11月24日、約21か月の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた21戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（5戦1勝）。18頭立ての16番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい12着に終わった。

8歳（2020年）

2月16日、約3か月の間隔を開けて迎えた22戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 曇/重）に出走。17頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は垂れてしまい14着に終わった。

3月1日、中1週で迎えた23戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての16番人気で15番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず15着に終わった。

5月10日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた24戦目は、鞍馬ステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（2戦1勝）。12頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいいところがなく5着に敗れた。

2020年5月14日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

9月21日、約4か月半の休み明けで迎えた25戦目は、赤岡修次騎手を鞍上に迎えて、森松さやか誕生祭特別（高知ダート1300m 晴/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げを打ち、でレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、勝ったベルシックに詰め切れず、約14馬身差の2着に敗北した。

10月10日、中2週で迎えた26戦目は、宮川実騎手を鞍上に迎えて、一般C3 15（高知ダート1300m 晴/不良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、で馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが利かず、4着に終わった。

9歳（2021年）

4月8日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から11kg増やして迎えた27戦目は、仲野光馬騎手を鞍上に迎えて、S2のグランドマイラーズ（船橋ダート1600m 曇/良）に出走。8頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり8着に終わった。

5月11日、中4週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた28戦目は、岡村健司騎手を鞍上に迎えて、プリムローズ賞（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり12着に終わった。

6月15日、中4週で迎えた29戦目は、S3の川崎スパーキングスプリント（川崎ダート900m 晴/良）に出走。鞍上は仲野光馬騎手（1戦0勝）。12頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では目立つような脚を使えず12着に終わった。

7月21日、中4週で迎えた30戦目は、S1の習志野きらっとスプリント（船橋ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で仲野光馬騎手（2戦0勝）。13頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では決め手に欠いて13着に終わった。

2021年7月26日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。