イルマタル（2016年生、母スカーレル）

イルマタル（2016年3月15日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「フィンランド神話に登場する大気を司る女神」。毛色は鹿毛。種牡馬のシンボリクリスエス（当時17歳）と交配したスカーレルが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。主な勝ち鞍は2020年の3歳以上2勝クラス(牝)。

経歴

デビュー前

渡辺薫彦厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2019年）

3月9日、デビュー戦は酒井学騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。馬体重は462kg。15頭立ての6番人気で大外15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚勢がやや鈍り、4着に終わった。

3月31日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で酒井学騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

4月20日、中2週で迎えた3戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず最後はパルメと並んで9着同着となった。

6月30日、中9週で迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中京ダート1800m 小雨/不良）に出走。鞍上は酒井学騎手（2戦0勝）。15頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

7月20日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中京ダート1800m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で酒井学騎手（3戦0勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

8月4日、中1週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で酒井学騎手（4戦0勝）。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

9月1日、中3週で迎えた7戦目は、三津谷隼人騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝2000m 小雨/重）に51kgの軽斤量で出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての17番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のディオーネプリンスを3/4馬身振り切って未勝利戦を制した。

11月10日、中9週で迎えた8戦目は、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（福島芝1800m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で三津谷隼人騎手（1戦1勝）。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、抜け出したギフトオブアートを差し切れず、1馬身1/4差の2着となった。

12月1日、中2週で迎えた9戦目は、3歳以上1勝クラス（中京芝2000m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で三津谷隼人騎手（2戦1勝）。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。

12月14日、中1週で迎えた10戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（中京芝2200m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず15着に敗れた。

4歳（2020年）

2月1日、中6週で迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上1勝クラス（小倉芝2000m 晴/稍重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は三津谷隼人騎手（3戦1勝）。8頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず4着に敗れた。

2月23日、中2週で迎えた12戦目は、斎藤新騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1勝クラス（小倉芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、抜け出したマイエンフェルトを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

3月14日、中2週で迎えた13戦目は、4歳以上1勝クラスの熱田特別（中京芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で斎藤新騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、抜け出したザプリオレスを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

4月11日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定の4歳以上1勝クラスの桑折特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で斎藤新騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では出色の末脚を発揮したが、3着に終わった。

7月5日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から24kg増やして迎えた15戦目は、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（函館芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、3着に終わった。

7月12日、連闘で迎えた16戦目は、3歳以上1勝クラス（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（2戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のハギノエスペラントに2馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

8月16日、中4週で迎えた17戦目は、3歳以上2勝クラスの藻岩山特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡佑介騎手（3戦1勝）。13頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の豊富なスタミナで最後まで奮闘したが、シャフトオブライトに半馬身交わされて2着となった。

9月5日、中2週で迎えた18戦目は、3歳以上2勝クラス（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤岡佑介騎手（4戦1勝）。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走し、4着に入った。

11月1日、中7週で迎えた19戦目は、3歳以上2勝クラス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤岡佑介騎手（5戦1勝）。8頭立ての3番人気で大外8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったシルヴェリオに詰め切れず、8馬身差の2着となった。

11月29日、中3週で迎えた20戦目は、牝馬限定の3歳以上2勝クラス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤岡佑介騎手（6戦1勝）。9頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ハナに立ち、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のラヴユーライヴに1馬身3/4の差をつけて3勝目をマークした。

5歳（2021年）

1月11日、中5週で迎えた21戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの寿ステークス（中京芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、5着に入り込んだ。

1月31日、中2週で迎えた22戦目は、4歳以上3勝クラスの美濃ステークス（中京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（7戦2勝）。15頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に終わった。

3月7日、中4週で迎えた23戦目は、4歳以上3勝クラスの壇之浦ステークス（小倉芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（8戦2勝）。11頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に終わった。

5月22日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から16kg増やして迎えた24戦目は、牝馬限定の4歳以上3勝クラスのシドニートロフィー（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡佑介騎手（9戦2勝）。12頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、後続との差を2馬身以上保って、スローペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい6着に終わった。

6月20日、中3週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は酒井学騎手（5戦0勝）。18頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではいいところがなく9着に終わった。

7月11日、中2週で迎えた26戦目は、泉谷楓真騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの五稜郭ステークス（函館芝1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では全く伸びず14着に終わった。

8月28日、中6週で迎えた27戦目は、3歳以上3勝クラスのオホーツクステークス（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（10戦2勝）。15頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り9着に終わった。

9月26日、中3週で迎えた28戦目は、小林脩斗騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの内房ステークス（中山ダート1800m 小雨/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての16番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びが劣勢になり11着に終わった。

12月26日、約3か月の休養明けで迎えた29戦目は、3歳以上3勝クラスのサンタクロースステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は斎藤新騎手（3戦0勝）。10頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の強靭な心肺能力で最後まで奮闘したが、エヒトに交わされて3馬身差の2着となった。

6歳（2022年）

1月15日、中2週で迎えた30戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの壇之浦ステークス（小倉芝1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で斎藤新騎手（4戦0勝）。12頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや遅いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の強靭な心肺能力で最後まで奮闘したが、アリーヴォにアタマ差交わされて2着となった。

2月12日、中3週で迎えた31戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの但馬ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり4着に敗れた。

2022年2月17日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。