アルナスライン（2004年生、母エラティス）

アルナスライン（2004年2月18日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「二羽の鷲（古代アラビア語）」。毛色は鹿毛。種牡馬のアドマイヤベガ（当時8歳）と交配したエラティスが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地19戦5勝2着3回。2009年の天皇賞（春）(G1)で2着に入った他、2007年の菊花賞(G1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

松元茂樹厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2006年）

6月25日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1400m 雨/良）に出走。馬体重は556kg。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず11着に敗れた。

11月11日、約4か月半の休養明けで迎えた2戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（福島芝1800m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のバンブーソクラテスに2馬身半の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月9日、中3週で迎えた3戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず7着に敗れた。

12月23日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下の樅の木賞（中京ダート1700m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。14頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るディアーウィッシュを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて制した。

3歳（2007年）

1月14日、中2週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた5戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は柴山雄一騎手（1戦1勝）。12頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露し、3着に入り込んだ。

2月25日、中5週で馬体重を前走から16kg絞って迎えた6戦目は、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（2戦1勝）。9頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のフィニステールをクビ差振り切って3勝目を手中に収めた。

10月7日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた7戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。10頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、3着に入り込んだ。

10月21日、中1週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したアサクサキングスにアタマ差届かず2着に惜敗した。

4歳（2008年）

4月26日、約6か月半の休養明けで迎えた9戦目は、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2400m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で和田竜二騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヒカリシャトルに6馬身の差をつけて休み明け初戦を物にした。

6月1日、中4週で迎えた10戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で和田竜二騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて17番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、抜け出したホクトスルタンにクビ差届かず2着に甘んじた。

6月29日、中3週で迎えた11戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で和田竜二騎手（4戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。最後は減速してしまい10着に敗れた。

10月12日、約3か月半の休養明けで迎えた12戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で和田竜二騎手（5戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず5着に敗れた。

11月9日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

12月28日、中6週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた14戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず6着に敗れた。

5歳（2009年）

1月25日、中3週で迎えた15戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では末脚がパッとせず6着に敗れた。

3月28日、中8週で迎えた16戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のマイネルキッツを3/4馬身振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

5月3日、中4週で迎えた17戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では目を引く伸びを見せたが、勝ったマイネルキッツにねじ伏せられてクビ差の2着に惜敗した。

6月28日、中7週で迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい6着に敗れた。

6歳（2010年）

5月30日、約11か月の休養明けで迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（3戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいいところがなく5着に敗れた。