オースミロッチ（1987年生、母ロツチアイ）

オースミロッチ（1987年4月20日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のアーテイアス（当時13歳）と交配したロツチアイが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は野島牧場。戦績は、中央平地30戦8勝2着2回。1992年の京都大賞典(G2)に勝利した他、1992年の京都記念(ハンデG2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中尾正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

10月7日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1400m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。馬体重は488kg。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のダンディスピリットをアタマ差振り切って初白星を挙げた。

11月5日、中3週で迎えた2戦目は、3歳400万下の白菊賞（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のワンダーレッスルを半馬身振り切って勝利をモノにする

3歳（1990年）

9月23日、約10か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

10月14日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた4戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り雨/重）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。15頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮し、最後はメルシーアトラと並んで3着同着となった。

11月4日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り雨/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。17頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚色が悪くなり10着に敗れた。

12月9日、中4週で迎えた6戦目は、4歳以上900万下の御池特別（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったワイドバトルに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月22日、中1週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の河原町特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。端を取り切り、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキョウエイカレラに4馬身の差をつけて断然人気に応えた。

4歳（1991年）

1月13日、中2週で迎えた8戦目は、ハンデ戦の寿ステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして、最後は2着のリキダイヤモンドを3/4馬身振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

10月6日、約9か月の休み明けで迎えた9戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい5着に終わった。

10月26日、中2週で迎えた10戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、白秋ステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい6着に敗れた。

11月24日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、ハンデ戦のウェルカムステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（8戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて17番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

5歳（1992年）

1月18日、中7週で迎えた12戦目は、寿ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（9戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線では見事な伸び脚を見せたが、伸びてきたタイティアラ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

2月15日、中3週で迎えた13戦目は、すばるステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（10戦4勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のヤマニンシアトルに1馬身の差をつけて5勝目をマークした。

2月23日、連闘で迎えた14戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の京都記念（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のメイショウハブオーに1馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを手に入れた。

3月15日、中2週で迎えた15戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に敗れた。

5月3日、中6週で迎えた16戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

6月14日、中5週で迎えた17戦目は、松本達也騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。13頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では生来の闘争本能でどうにかこうにかゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

7月12日、中3週で迎えた18戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松本達也騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず11着に敗れた。

10月11日、約3か月の休み明けで迎えた19戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松本達也騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして、最後は2着のヒシマサルに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

11月1日、中2週で迎えた20戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松本達也騎手（3戦1勝）。18頭立ての8番人気で16番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では伸びあぐねて12着に敗れた。

11月29日、中3週で迎えた21戦目は、トパーズステークス（京都芝2000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で松本達也騎手（4戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るヤマニンシアトルを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて勝利をモノにする

12月27日、中3週で迎えた22戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で松本達也騎手（5戦2勝）。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、5着を確保した。

6歳（1993年）

1月24日、中3週で迎えた23戦目は、G2の日経新春杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で松本達也騎手（6戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

2月13日、中2週で迎えた24戦目は、すばるステークス（京都芝2000m 晴/良）に61kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で松本達也騎手（7戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が衰えて6着に敗れた。

2月21日、連闘で迎えた25戦目は、ハンデG2の京都記念（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に59.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で松本達也騎手（8戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は力尽きて12着に敗れた。

4月4日、中5週で迎えた26戦目は、G2の産經大阪杯（阪神芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は10戦連続で松本達也騎手（9戦2勝）。16頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に終わった。

6月13日、中9週で迎えた27戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 雨/良）に出走。鞍上は11戦連続で松本達也騎手（10戦2勝）。11頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着を確保した。

7月11日、中3週で迎えた28戦目は、G2の高松宮杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で松本達也騎手（11戦2勝）。14頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

10月10日、約3か月の休養明けで迎えた29戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で松本達也騎手（12戦2勝）。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月31日、中2週で迎えた30戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で松本達也騎手（13戦2勝）。17頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後は脚勢が悪くなり13着に終わった。