リンカーン（2000年生、母グレースアドマイヤ）

リンカーン（2000年3月18日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「人名」。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時14歳）と交配したグレースアドマイヤが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地23戦6勝2着5回。2003年の有馬記念(G1)で2着に入った他、2006年の天皇賞（春）(G1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

森秀行厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

10月13日、デビュー戦は柴田善臣騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は470kg。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では物凄い伸び脚を見せたが、勝ったシャンパンスノーにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

11月9日、中3週で迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったマコトエンペラーに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

12月21日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るタガノシャルマンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（2003年）

1月25日、中4週で迎えた4戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のマコトエンペラーに1馬身1/4の差をつけて2勝目をつかんだ。

3月2日、中4週で迎えた5戦目は、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のクラフトワークを半馬身振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

6月1日、約3か月の休み明けで迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では決め手が足りず8着に敗れた。

9月28日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

10月26日、中3週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で猛追したが、抜け出したザッツザプレンティに3/4馬身届かず2着に敗北した。

12月28日、中8週で迎えた9戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦3勝）。12頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では持ち前のスタミナで最後まで敢闘したが、シンボリクリスエスに交わされて9馬身差の2着となった。

4歳（2004年）

3月21日、約3か月の間隔を開けて迎えた10戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦3勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のザッツザプレンティに1馬身1/4の差をつけて重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

5月2日、中5週で迎えた11戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（6戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では末脚にキレが無く13着に敗れた。

6月27日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた12戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（7戦4勝）。15頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では非凡な末脚を披露したが、3着に終わった。

10月31日、約4か月の休養明けで迎えた13戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。17頭立ての4番人気に推されて16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では全く伸びず12着に敗れた。

5歳（2005年）

3月20日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた14戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。10頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月1日、中5週で迎えた15戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

6月26日、中7週で迎えた16戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。15頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では決め手が足りず、4着に終わった。

10月9日、約3か月半の休み明けで迎えた17戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（8戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のコイントスを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

10月30日、中2週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（9戦5勝）。18頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ伸び切れず15着に敗れた。

11月27日、中3週で迎えた19戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（10戦5勝）。18頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、4着に入った。

12月25日、中3週で迎えた20戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

6歳（2006年）

3月25日、約3か月の休み明けで迎えた21戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（3戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、グイグイと終いの脚を伸ばして、最後は2着のストラタジェムに1馬身1/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月30日、中4週で迎えた22戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（4戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったディープインパクトに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

6月25日、中7週で迎えた23戦目は、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（5戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後はバタバタになってしまい9着に敗れた。