ファタモルガーナ（2008年生、母タニノミラージュ）

ファタモルガーナ（2008年5月26日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「上位蜃気楼の俗称。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時6歳）と交配したタニノミラージュが10歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は小泉学。戦績は、中央平地26戦4勝2着5回。2012年、2014年、2016年とステイヤーズステークス(G2)で3回2着に入った他、2015年の目黒記念(ハンデG2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、小泉学から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、ノーザンファームによって1,575万円で落札された。

キャロットクラブにて総額2,800万円（7万×400口）で一口馬主が募集された。

荒川義之厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

11月28日、デビュー戦は和田竜二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は470kg。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮したが、5着に終わった。

12月11日、中1週で迎えた2戦目は、国分恭介騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

3歳（2011年）

2月27日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に敗れた。

4月17日、中6週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のダノンハローを3/4馬身振り切って未勝利戦を制した。

5月7日、中2週で迎えた5戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず9着に終わった。

11月13日、約6か月半の休み明けで迎えた6戦目は、3歳以上500万下（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川島信二騎手（1戦0勝）。13頭立ての6番人気で大外13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、抜け出したサクセスパシュートにクビ差届かず2着となった。

12月17日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、3歳以上500万下（小倉芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川島信二騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のコウエイオトメを半馬身振り切って勝利を手に入れた。

4歳（2012年）

2月18日、中8週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた8戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の琵琶湖特別（京都芝2400m 外回り小雪/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で川島信二騎手（3戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月28日、中9週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の陣馬特別（東京芝2400m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で川島信二騎手（4戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のアルマフローラを3/4馬身振り切って1着ゴールを果たした。

8月11日、約3か月半の休養明けで迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の信濃川特別（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で川島信二騎手（5戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のタガノイノセンスを3/4馬身振り切って4勝目を獲得した。

10月6日、中7週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオクトーバーステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で川島信二騎手（6戦3勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では今一つ伸び切れず5着に敗れた。

12月1日、中7週で迎えた12戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で川島信二騎手（7戦3勝）。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、勝ったトウカイトリックにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

5歳（2013年）

2月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた13戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で川島信二騎手（8戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず6着に敗れた。

7月7日、約4か月半の休養明けで迎えた14戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で川島信二騎手（9戦3勝）。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には届かず6着に終わった。

9月1日、中7週で迎えた15戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。14頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、3着に入った。

6歳（2014年）

10月19日、約14か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、アイルランドトロフィー（東京芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず4着に終わった。

12月6日、中6週で迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、伸びてきたデスペラード決め手に屈して半馬身差の2着となった。

7歳（2015年）

2月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた18戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛進したが、勝ったフェイムゲームにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

5月31日、約3か月半の休み明けで迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月5日、約6か月半の休養明けで迎えた20戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で戸崎圭太騎手（3戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

8歳（2016年）

2月20日、約2か月半の間隔を開けて迎えた21戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 雨/稍重）に出走。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入った。

5月1日、中9週で迎えた22戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての16番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい7着に終わった。

10月10日、約5か月半の休養明けで迎えた23戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず9着に終わった。

12月3日、中7週で迎えた24戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛進したが、伸びてきたアルバート決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

9歳（2017年）

2月18日、約2か月半の間隔を開けて迎えた25戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚を伸ばせず7着に敗れた。

4月30日、中9週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。17頭立ての15番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では末脚に勢いがなく10着に終わった。