アルバート（2011年生、母フォルクローレ）

アルバート（2011年2月7日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「人名より」。毛色は栗毛。種牡馬のアドマイヤドン（当時12歳）と交配したフォルクローレが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2015年、2016年、2017年とステイヤーズステークス(G2)を3連覇した他、2019年のステイヤーズステークス(G2)で2着に入るなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、林正道によって3,150万円で落札された。

堀宣行厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2013年）

6月23日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は472kg。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では目立つような脚を使えず12着に敗れた。

10月13日、約3か月半の休養明けで迎えた2戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（東京芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアンジュデュバンをアタマ差振り切って未勝利勝ちを決めた。

11月3日、中2週で迎えた3戦目は、2歳500万下の百日草特別（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月24日、中2週で迎えた4戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のベゴニア賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

3歳（2014年）

1月19日、中7週で迎えた5戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦0勝）。16頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に終わった。

2月1日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、3歳500万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は石橋脩騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

6月1日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、3歳500万下（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（3戦0勝）。18頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず7着に敗れた。

10月26日、約5か月の休養明けで迎えた8戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（東京芝2000m 曇/良）に出走。17頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のルミナスウォリアーに1馬身1/4の差をつけて休み明けの一戦をモノにした。

11月8日、中1週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、3着に終わった。

4歳（2015年）

1月11日、中8週で迎えた10戦目は、4歳以上1000万下の初咲賞（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上はF.ベリー騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり6着に敗れた。

6月28日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた11戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の奥尻特別（函館芝1800m 雨/重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したシベリアンタイガーを差し切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

7月25日、中3週で迎えた12戦目は、3歳以上500万下（函館芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で丸山元気騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず7着に敗れた。

8月30日、中4週で迎えた13戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のシュヴァルグランに2馬身半の差をつけて優勝

10月10日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた14戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の本栖湖特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（4戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアルターを3/4馬身振り切って1着ゴールを果たした。

11月14日、中4週で迎えた15戦目は、A.アッゼニ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の比叡ステークス（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では別次元の末脚を爆発させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のトゥインクルに2馬身半の差をつけて5勝目を掴み取った。

12月5日、中2週で迎えた16戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカムフィーに5馬身の差をつけて4連勝で重賞ウィナーの称号を掴み取った。

12月27日、中2週で迎えた17戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上はA.アッゼニ騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では末脚を伸ばせず11着に敗れた。

5歳（2016年）

3月26日、約3か月の休養明けで迎えた18戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい4着に敗れた。

5月1日、中4週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、6着に終わった。

11月6日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（5戦1勝）。15頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、抜け出したシュヴァルグランを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

12月3日、中3週で迎えた21戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（3戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のファタモルガーナをクビ差振り切って連覇達成

12月25日、中2週で迎えた22戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（6戦1勝）。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には届かず7着に終わった。

6歳（2017年）

2月18日、中7週で迎えた23戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のラブラドライトに1馬身1/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルをゲットした。

4月30日、中9週で迎えた24戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

9月24日、約5か月の休み明けで迎えた25戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（2戦1勝）。17頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では決め手に欠いて7着に敗れた。

11月5日、中5週で迎えた26戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

12月2日、中3週で迎えた27戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（5戦3勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のフェイムゲームに2馬身半の差をつけて4連覇達成

7歳（2018年）

3月18日、約3か月半の休養明けで迎えた28戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

4月29日、中5週で迎えた29戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦0勝）。17頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に敗れた。

6月24日、中7週で迎えた30戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。16頭立ての15番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず13着に終わった。

10月8日、約3か月半の休養明けで迎えた31戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上はJ.モレイラ騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月4日、中3週で迎えた32戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず10着に終わった。

8歳（2019年）

10月6日、約11か月の休み明けで迎えた33戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての13番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では末脚にキレが無く16着に終わった。

11月30日、中7週で迎えた34戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したモンドインテロに3/4馬身届かず2着に敗北した。

9歳（2020年）

10月11日、約10か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた35戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/稍重）に出走。17頭立ての15番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では見せ場を作れず17着に終わった。

12月5日、中7週で馬体重を前走から16kg絞って迎えた36戦目は、G2のスポーツニッポン賞ステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周小雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。15頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では末脚に勢いがなく13着に敗れた。

2020年12月6日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。