クリロータリー（1984年生、母クリコスモ）

クリロータリー（1984年3月10日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のデイクタス（当時17歳）と交配したクリコスモが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道登別市、生産者はユートピア牧場。戦績は、中央平地26戦3勝2着3回。1989年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)に勝利した他、1987年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

吉野勇厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

12月6日、デビュー戦は大塚栄三郎騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。馬体重は452kg。14頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入った。

12月20日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山芝1200m 外回り晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で大塚栄三郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい7着に敗れた。

3歳（1987年）

1月5日、中1週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で大塚栄三郎騎手（2戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のハーバーサレーヌに5馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

2月22日、中6週で迎えた4戦目は、牝馬限定4歳400万下のうぐいす賞（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で大塚栄三郎騎手（3戦1勝）。8頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では全く伸びず7着に敗れた。

5月3日、中9週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で大塚栄三郎騎手（4戦1勝）。17頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、マックスビューティに交わされて1馬身半差の2着となった。

5月24日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で大塚栄三郎騎手（5戦1勝）。24頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、リードを2馬身以上確保して、緩やかなペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、マックスビューティに交わされて2馬身半差の2着となった。

6月14日、中2週で迎えた7戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、札幌日経賞（札幌ダート1800m 晴/良）に出走。13頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ハナを奪い、緩いペースで一団を先導。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。最後は力尽きて12着に敗れた。

11月15日、約5か月の休み明けで迎えた8戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、富士ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。9頭立ての7番人気で大外9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚勢が悪くなり9着に終わった。

12月20日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で郷原洋行騎手（1戦0勝）。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩やかなペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では末脚にキレが無く4着に敗れた。

4歳（1988年）

1月5日、中1週で迎えた10戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で郷原洋行騎手（2戦0勝）。16頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では決め手が足りず12着に終わった。

10月8日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた11戦目は、4歳以上1400万下のオクトーバーステークス（東京芝2300m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で郷原洋行騎手（3戦0勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

10月23日、中1週で迎えた12戦目は、東信二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの東京スポーツ杯（東京芝2400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。11頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ハナを取り切り、後続を2馬身以上離して、落ち着いたペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや鈍り、4着に終わった。

11月5日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上1400万下のノベンバーステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は郷原洋行騎手（4戦0勝）。14頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい14着に敗れた。

12月3日、中3週で迎えた14戦目は、ディセンバーステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は大塚栄三郎騎手（6戦1勝）。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

12月18日、中1週で迎えた15戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は東信二騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の闘志で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のスイートセシールに2馬身の差をつけて久方ぶりに勝ち星を挙げた。

5歳（1989年）

1月5日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で東信二騎手（2戦1勝）。15頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

1月22日、中1週で迎えた17戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で東信二騎手（3戦1勝）。10頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず5着に終わった。

2月26日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/不良）に出走。鞍上は郷原洋行騎手（5戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったリキアイノーザンに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

4月2日、中4週で迎えた19戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で郷原洋行騎手（6戦0勝）。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、後続を2馬身以上離して、ややスローペースでレースを牽引。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい9着に敗れた。

4月30日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2300m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で郷原洋行騎手（7戦0勝）。7頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はタレてしまい6着に終わった。

10月15日、約5か月半の休み明けで迎えた21戦目は、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は大塚栄三郎騎手（7戦1勝）。15頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい9着に終わった。

11月19日、中4週で迎えた22戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は郷原洋行騎手（8戦0勝）。12頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。前に出て、後続を2馬身以上離して、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして楽々と抜け出し、最後は2着のローランシンガーに3馬身の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

12月17日、中3週で迎えた23戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で郷原洋行騎手（9戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず4着に敗れた。

6歳（1990年）

1月5日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は大塚栄三郎騎手（8戦1勝）。15頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。先手を奪い、若干緩いペースで一団を牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では最後まで息が続かず15着に終わった。

1月21日、中1週で迎えた25戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は郷原洋行騎手（10戦1勝）。10頭立ての10番人気で大外10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい7着に終わった。

2月25日、中4週で迎えた26戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で郷原洋行騎手（11戦1勝）。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が衰えて10着に敗れた。