トウカイテイオー（1988年生、母トウカイナチユラル）

トウカイテイオー（1988年4月20日）は、日本の競走馬、種牡馬。1991年にJRA賞年度代表馬、最優秀3歳牡馬及び最優秀父内国産馬、1993年にJRA賞特別賞（特別敢闘賞）を受賞、1995年にはJRA顕彰馬に選出された。毛色は鹿毛。種牡馬のシンボリルドルフ（当時7歳）と交配したトウカイナチユラルが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）長浜牧場。戦績は、中央平地12戦9勝。1993年の有馬記念(G1)に勝利した他、1992年のジャパンカップ(G1)を制するなど、G1級競走4勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

松元省一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1990年）

12月1日、デビュー戦は安田隆行騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中京芝1800m 晴/不良）に出走。馬体重は460kg。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカラーガードに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

12月23日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンのシクラメンステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田隆行騎手（1戦1勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るイイデサターンを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて2勝目をつかんだ。

3歳（1991年）

1月19日、中3週で迎えた3戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田隆行騎手（2戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のイイデサターンに2馬身半の差をつけて負け無しの3連勝を決めた。

3月17日、中7週で迎えた4戦目は、3歳オープンの若葉ステークス（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で安田隆行騎手（3戦3勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のアサキチに2馬身の差をつけて負け知らずの4連勝を決めた。

4月14日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で安田隆行騎手（4戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に末脚を伸ばして、最後は2着のシャコーグレイドに1馬身の差をつけてクラシックの栄冠を手にした。

5月26日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で安田隆行騎手（5戦5勝）。20頭立ての1番人気に推されて大外20番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のレオダーバンに3馬身の差をつけてダービー馬の称号を射止めた。

4歳（1992年）

4月5日、約10か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた7戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G2の産經大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のゴールデンアワーに1馬身3/4の差をつけて無傷の7連勝で3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

4月26日、中2週で迎えた8戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

11月1日、約6か月半の休み明けで迎えた9戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

11月29日、中3週で迎えた10戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のナチュラリズムをクビ差振り切って最強馬の称号を手に入れた。

12月27日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい11着に敗れた。

5歳（1993年）

12月26日、約12か月の休み明けで馬体重を前走から14kg戻して迎えた12戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のビワハヤヒデを半馬身振り切ってグランプリホースの称号を掴み取った。