スルーオダイナ（1984年生、母スルー）

スルーオダイナ（1984年5月6日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のノーザンテースト（当時13歳）と交配したスルーが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は千葉県、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地27戦8勝2着7回。1989年の天皇賞（春）(G1)で3着に入った他、1988年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

矢野進厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

8月31日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は436kg。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では全く伸びず5着に敗れた。

9月21日、中2週で迎えた2戦目は、3歳新馬（函館芝1000m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のイチヨシカイザーをハナ差振り切って初白星を挙げた。

10月11日、中2週で迎えた3戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。7頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したサンキンハヤテに3/4馬身届かず2着となった。

11月1日、中2週で迎えた4戦目は、2歳G2のデイリー杯3歳ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く5着に敗れた。

11月23日、中2週で迎えた5戦目は、3歳400万下の白菊賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（2戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

3歳（1987年）

11月8日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた6戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、4歳以上400万下（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。

11月22日、中1週で迎えた7戦目は、4歳以上400万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（3戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では闘争心が光る走りを見せたが、勝ったフジフクオーにねじ伏せられてアタマ差の2着に甘んじた。

12月5日、中1週で迎えた8戦目は、4歳以上400万下（中山ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（4戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったトーコールーラにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

12月19日、中1週で迎えた9戦目は、4歳以上400万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（5戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では総身の力で末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のタイガージャージをアタマ差振り切って2勝目を手中に収めた。

4歳（1988年）

1月17日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の初春賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田政人騎手（6戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く6着に敗れた。

2月13日、中3週で迎えた11戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の箱根特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では末脚がパッとせず12着に終わった。

2月29日、中1週で迎えた12戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の八王子特別（東京芝2500m 曇/良）に出走。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のフジゴールドレッグに2馬身半の差をつけて3勝目を獲得した。

4月16日、中6週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で5歳以上1400万下のサンシャインステークス（東京芝2500m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦1勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、伸びてきたリンドギン決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

9月10日、約5か月の休養明けで迎えた14戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の阿賀野川特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。7頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では逸出した伸び脚で急追したが、抜け出したハナキリュウに3/4馬身届かず2着に敗北した。

10月9日、中3週で迎えた15戦目は、4歳以上900万下の赤富士賞（東京芝2300m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のチョウカイフリートに1馬身3/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

10月23日、中1週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンの東京スポーツ杯（東京芝2400m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたミナガワローレル決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月20日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では卓出した伸び脚で急追したが、抜け出したレジェンドテイオーに3/4馬身届かず2着に敗北した。

12月11日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデG3のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（4戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のマウントニゾンに1馬身3/4の差をつけて重賞ウィナーの称号を手中に収めた。

5歳（1989年）

1月28日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岡部幸雄騎手（5戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のハグロオーザに3馬身の差をつけて重賞2勝目をマークした。

3月12日、中5週で迎えた20戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岡部幸雄騎手（6戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。0着に敗れた。

4月29日、中6週で迎えた21戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で岡部幸雄騎手（7戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、3着に終わった。

6月11日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた22戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では見せ場なく15着に敗れた。

11月12日、約5か月の休養明けで迎えた23戦目は、根本康広騎手を鞍上に迎えて、富士ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず4着に終わった。

12月10日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデG3のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は岡部幸雄騎手（8戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のシャイニングスターに1馬身3/4の差をつけて連覇達成

12月24日、中1週で迎えた25戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（9戦4勝）。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では目立つような脚を使えず8着に終わった。

6歳（1990年）

1月27日、中4週で迎えた26戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 晴/良）に61kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（10戦4勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のオンワードフォコンに2馬身の差をつけて連覇達成

10月28日、約9か月の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた27戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（7戦2勝）。18頭立ての15番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい10着に終わった。