マルシュロレーヌ（2016年生、母ヴィートマルシェ）

マルシュロレーヌ（2016年2月4日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「フランスの行進曲」。毛色は鹿毛。種牡馬のオルフェーヴル（当時8歳）と交配したヴィートマルシェが15歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2021年のブリーダーズカップ・ディスタフ(米・牝G1)に勝利した他、2021年のエンプレス杯(牝Jpn2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額3,000万円（7.5万×400口）で一口馬主が募集された。

矢作芳人厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2019年）

2月3日、デビュー戦は池添謙一騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は446kg。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では物凄い伸び脚で猛進したが、伸びてきたアイラブテーラー決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

2月23日、中2週で迎えた2戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、5着に終わった。

5月25日、約3か月の休養明けで迎えた3戦目は、3歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では脚を伸ばせず9着に敗れた。

7月21日、中7週で迎えた4戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京芝1600m 曇/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

8月10日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のエッセンツァに3馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

10月19日、中9週で迎えた6戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（新潟芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。直線では天賦の負けん性を発揮してゴールまで勇戦したが、6着に終わった。

11月3日、中1週で迎えた7戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（福島芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のラレゾンをクビ差振り切って優勝

4歳（2020年）

3月29日、約5か月の休み明けで迎えた8戦目は、牝馬限定の4歳以上2勝クラスの四国新聞杯（阪神芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（1戦0勝）。9頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のランブリングアレーを半馬身振り切って久々の一戦を制した。

4月25日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず9着に敗れた。

5月16日、中2週で迎えた10戦目は、中谷雄太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上3勝クラスのパールステークス（新潟芝1800m 外回り雨/良）に出走。14頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず12着に敗れた。

6月14日、中3週で迎えた11戦目は、高倉稜騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/稍重）に50kgの軽斤量で出走。16頭立ての13番人気で15番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚が残っておらず6着に終わった。

8月16日、中8週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた12戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの博多ステークス（小倉芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、抜け出したカセドラルベルにクビ差届かず2着に惜敗した。

9月5日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた13戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの桜島ステークス（小倉ダート1700m 曇/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るクリノフラッシュを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

10月8日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定Jpn2のレディスプレリュード（大井ダート1800m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマドラスチェックに3馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を奪取した。

11月3日、中3週で迎えた15戦目は、牝馬限定Jpn1のJBCレディスクラシック（大井ダート1800m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦2勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5歳（2021年）

1月20日、約2か月半の間隔を開けて迎えた16戦目は、牝馬限定Jpn3のTCK女王盃（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（3戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のレーヌブランシュを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

3月4日、中5週で馬体重を前走から11kg減らして迎えた17戦目は、牝馬限定Jpn2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（4戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るサルサディオーネを次元の違う末脚で3/4馬身差し切って3つ目の重賞タイトルを獲得した。

5月22日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から15kg戻して迎えた18戦目は、G3の平安ステークス（中京ダート1900m 曇/重）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（5戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

6月30日、中5週で迎えた19戦目は、森泰斗騎手を鞍上に迎えて、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/重）に出走。13頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚にキレが無く8着に終わった。

8月12日、中5週で迎えた20戦目は、牝馬限定Jpn3のブリーダーズゴールドカップ（門別ダート2000m 晴/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は川田将雅騎手（6戦4勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るリネンファッションを異次元の末脚で半馬身差し切って4つ目の重賞タイトルを奪取した。

2021年8月19日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。

11月6日、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のブリーダーズカップ・ディスタフ（アメリカ合衆国・デルマーダート1811m）に出走。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。最後は、2着のDunbar Roadをハナ差制して初のG1タイトルを獲得した。

6歳（2022年）

2月26日、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G1のサウジカップ（サウジアラビア・ジャナドリヤダート1800m）に出走。14頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。6着に敗れた。