ヤマニンゼファー（1988年生、母ヤマニンポリシー）

ヤマニンゼファー（1988年5月27日）は、日本の競走馬、種牡馬。1993年にJRA賞最優秀4歳以上牡馬、最優秀父内国産馬及び最優秀短距離馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のニホンピロウイナー（当時8歳）と交配したヤマニンポリシーが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）錦岡牧場。戦績は、中央平地20戦8勝2着5回。1992年、1993年と安田記念(G1)を連覇した他、1993年の天皇賞（秋）(G1)に勝利するなど、G1級競走3勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

栗田博憲厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1991年）

3月9日、デビュー戦は横田雅博騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山ダート1200m 曇/重）に53kgの軽斤量で出走。馬体重は464kg。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のネヴァーソングに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3月30日、中2週で迎えた2戦目は、4歳500万下（中山ダート1200m 曇/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で横田雅博騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始5番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のメイセイハートをハナ差振り切って2勝目を掴み取った。

4月13日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のクリスタルカップ（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切り、3着に入った。

10月26日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg戻して迎えた4戦目は、4歳以上900万下（東京ダート1200m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい7着に敗れた。

12月1日、中4週で迎えた5戦目は、蛯沢誠治騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（中山ダート1200m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るオンワードウッドを豪脚でハナ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

12月15日、中1週で迎えた6戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（1戦1勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に終わった。

4歳（1992年）

1月6日、中2週で迎えた7戦目は、サンライズステークス（中山ダート1200m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯沢誠治騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、抜け出したシンボリガルーダを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

2月2日、中3週で迎えた8戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、羅生門ステークス（京都ダート1200m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のメイショウホムラを半馬身振り切って制した。

4月25日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた9戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始5番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

5月17日、中2週で迎えた10戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で大外18番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では一歩一歩確実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のカミノクレッセを3/4馬身振り切って上半期マイル王の座を手にした。

9月13日、約4か月の休養明けで迎えた11戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったマイスーパーマンに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

11月22日、中9週で迎えた12戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、5着に終わった。

12月20日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で田中勝春騎手（4戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、伸びてきたニシノフラワー決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

5歳（1993年）

2月28日、中9週で迎えた14戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、勝ったニシノフラワーに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

3月14日、中1週で迎えた15戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

4月24日、中5週で迎えた16戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のシンコウラブリイに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手にした。

5月16日、中2週で迎えた17戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の力で粘り続けて、最後は2着のイクノディクタスに1馬身1/4の差をつけて連覇を達成した。

10月10日、約5か月の休み明けで迎えた18戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びが鈍く6着に敗れた。

10月31日、中2週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（3戦2勝）。17頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のセキテイリュウオーをハナ差振り切って秋の盾を獲得した。

12月19日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、勝ったサクラバクシンオーに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。