サマンサトウショウ（1985年生、母マーブルトウシヨウ）

サマンサトウショウ（1985年4月8日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のトウシヨウボーイ（当時12歳）と交配したマーブルトウシヨウが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者はトウショウ産業（株）トウショウ牧場。戦績は、中央平地27戦7勝2着5回。1990年のマイルチャンピオンシップ(G1)で3着に入った他、1990年のエプソムカップ(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1987年）

11月8日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は486kg。20頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月29日、中2週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では素晴らしい伸び脚で猛進したが、伸びてきたバンダムテスコ決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

12月19日、中2週で迎えた3戦目は、3歳400万下のさざんか賞（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3歳（1988年）

1月17日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定の4歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のタマモファバージに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

5月7日、約3か月半の休養明けで迎えた5戦目は、牝馬限定の4歳400万下（京都芝1600m 外回り雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（4戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

5月22日、中1週で迎えた6戦目は、牝馬限定4歳400万下のあじさい賞（阪神芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で松永幹夫騎手（5戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ハードルーラーにハナ差交わされて2着に甘んじた。

6月11日、中2週で迎えた7戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳400万下（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、一歩一歩着実に末脚を伸ばして、最後は2着のバァリィオーダーに1馬身3/4の差をつけて2勝目を掴み取った。

7月10日、中3週で迎えた8戦目は、西浦勝一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳900万下のひめゆり賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

12月18日、約5か月半の休み明けで迎えた9戦目は、4歳以上900万下の高砂特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（6戦1勝）。12頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、粘りを欠いて5着に敗れた。

4歳（1989年）

1月13日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下（京都ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（1戦0勝）。9頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず5着に敗れた。

2月12日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の木津川特別（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（7戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線に入ると、前で粘るセンノクイーンを上がり3位の末脚で半馬身差し切って1着ゴールを果たした。

3月18日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で5歳以上1400万下の武庫川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（8戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位には割り込めず9着に敗れた。

6月10日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上1400万下の水無月ステークス（阪神芝1600m 曇/重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

7月1日、中2週で迎えた14戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上1400万下のジュライステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したロングゴーカイに3/4馬身届かず2着となった。

9月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた15戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の蓬莱峡特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したシンエイロータスにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月15日、中3週で迎えた16戦目は、4歳以上900万下（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のナムラボレロに3馬身半の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

10月29日、中1週で迎えた17戦目は、4歳以上900万下の壬生特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のメジロワースを3/4馬身振り切って断トツの支持に応えた。

11月18日、中2週で迎えた18戦目は、4歳以上1400万下の高雄ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（3戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったセンシュウルルにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

12月24日、中4週で迎えた19戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（4戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

5歳（1990年）

1月28日、中4週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（5戦2勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では瞬発力に優れた末脚を披露し、3着に入った。

2月17日、中2週で迎えた21戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（6戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、5着に終わった。

4月1日、中5週で迎えた22戦目は、道頓堀ステークス（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（7戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

5月6日、中4週で迎えた23戦目は、朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で角田晃一騎手（8戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線に入ると、前で粘るクインモーニングを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

6月10日、中4週で迎えた24戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は9戦連続で角田晃一騎手（9戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のピュウターオールに1馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を奪取した。

11月18日、約5か月半の休み明けで迎えた25戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は10戦連続で角田晃一騎手（10戦4勝）。18頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、18番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

12月9日、中2週で迎えた26戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で角田晃一騎手（11戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮したが、3着に終わった。

6歳（1991年）

1月27日、中6週で迎えた27戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で角田晃一騎手（12戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。