アンデスクイーン（2014年生、母レイナカスターニャ）

アンデスクイーン（2014年5月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「南米の地名＋女王。牝系一族から連想」。毛色は栗毛。種牡馬のタートルボウル（当時12歳）と交配したレイナカスターニャが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地18戦4勝2着3回、地方1戦0勝。2020年のエンプレス杯(牝Jpn2)に勝利した他、2019年のレディスプレリュード(牝Jpn2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

グリーンファーム愛馬会にて総額1,000万円（5万×200口）で一口馬主が募集された。

西園正都厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

10月23日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は468kg。18頭立ての8番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では見せ場を作れず16着に敗れた。

11月12日、中2週で迎えた2戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の2歳未勝利（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では矢のように疾駆したが、抜け出したキタノユーリンを差し切れず、1馬身1/4差の2着となった。

12月3日、中2週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したカロスにクビ差届かず2着に惜敗した。

12月23日、中2週で迎えた4戦目は、2歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡康太騎手（2戦0勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を炸裂させて、最後は2着のメイショウエイコウに1馬身3/4の差をつけて未勝利戦を制した。

3歳（2017年）

1月22日、中3週で迎えた5戦目は、荻野琢真騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳500万下（京都ダート1400m 雨/稍重）に出走。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では天資の負けん性を発揮してゴールまで力戦したが、5着に終わった。

5月6日、約3か月半の休養明けで迎えた6戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都ダート1200m 曇/良）に出走。16頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず6着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた7戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、伸びてきたラユロット決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

6月18日、中2週で迎えた8戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のカリーニョミノルに2馬身の差をつけて制した。

10月15日、約4か月の休み明けで迎えた9戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の愛宕特別（京都ダート1800m 雨/重）に出走。16頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら11番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

11月3日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のエンパイアブルーに1馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

12月6日、中4週で迎えた11戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデJpn3のクイーン賞（船橋ダート1800m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

4歳（2018年）

3月17日、約3か月半の休み明けで迎えた12戦目は、4歳以上1600万下の韓国馬事会杯（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田隼人騎手（1戦0勝）。15頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では目立つような脚を使えず8着に敗れた。

4月8日、中2週で迎えた13戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の梅田ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。15頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に終わった。

5月6日、中3週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の上賀茂ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は松若風馬騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のミキノトランペットを半馬身振り切って勝利を手に入れた。

6月17日、中5週で迎えた15戦目は、3歳以上1600万下の灘ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、3着に入った。

6月30日、中1週で迎えた16戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の白川郷ステークス（中京ダート1800m 曇/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、4着に終わった。

9月15日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、3歳以上1600万下のオークランドレーシングクラブトロフィー（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は松若風馬騎手（3戦1勝）。10頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では見せ場を作れず8着に終わった。

10月6日、中2週で迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の平城京ステークス（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（4戦1勝）。13頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず7着に終わった。

11月4日、中3週で迎えた19戦目は、牝馬限定Jpn1のJBCレディスクラシック（京都ダート1800m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で松若風馬騎手（5戦1勝）。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

11月24日、中2週で迎えた20戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の花園ステークス（京都ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松若風馬騎手（6戦1勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

12月28日、中4週で迎えた21戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の立志ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のエオリアに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

5歳（2019年）

4月20日、約4か月の休み明けで迎えた22戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、オアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に終わった。

5月5日、中1週で迎えた23戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 晴/重）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

6月1日、中3週で迎えた24戦目は、スレイプニルステークス（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したテルペリオンを差し切れず、2馬身差の2着となった。

7月14日、中5週で迎えた25戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、名鉄杯（中京ダート1800m 小雨/重）に出走。11頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

8月15日、中4週で迎えた26戦目は、牝馬限定Jpn3のブリーダーズゴールドカップ（門別ダート2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るプリンシアコメータを強烈な末脚で半馬身差し切って重賞ウィナーの称号を掴み取った。

10月3日、中6週で迎えた27戦目は、牝馬限定Jpn2のレディスプレリュード（大井ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（3戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のファッショニスタをアタマ差振り切って重賞2勝目をマークした。

11月4日、中4週で迎えた28戦目は、Jpn1のJBCクラシック（浦和ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は松山弘平騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

12月11日、中4週で迎えた29戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデJpn3のクイーン賞（船橋ダート1800m 曇/稍重）に出走。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず5着に敗れた。

6歳（2020年）

1月22日、中5週で迎えた30戦目は、牝馬限定Jpn3のTCK女王盃（大井ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で追い上げたが、抜け出したマドラスチェックにハナ差届かず2着に甘んじた。

3月5日、中5週で迎えた31戦目は、牝馬限定Jpn2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のナムラメルシーに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

2020年3月12日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。