フローレスマジック（2014年生、母マジックストーム）

フローレスマジック（2014年4月15日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「完璧なマジック」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時12歳）と交配したマジックストームが16歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地14戦4勝2着4回。2017年のフローラステークス(牝G2)で3着に入った他、2019年の福島牝馬ステークス(牝G3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額6,000万円（150万×40口）で一口馬主が募集された。

木村哲也厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2016年）

8月14日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は450kg。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で追い上げたが、抜け出したシャイニードライヴにハナ差届かず2着に甘んじた。

10月9日、中7週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（東京芝1600m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のショウナンサザナミに4馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

10月29日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のアルテミスステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したリスグラシューを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

3歳（2017年）

2月11日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg戻して迎えた4戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

4月23日、中9週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のフローラステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月21日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦0勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。先手を取り、緩いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、6着に終わった。

9月18日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳以上1000万下の白井特別（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で戸崎圭太騎手（3戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を奪い、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では見事な伸び脚で猛進したが、ハナズレジェンドにクビ差交わされて2着に甘んじた。

11月19日、中8週で迎えた8戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の衣笠特別（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では目立つような脚を使えず10着に敗れた。

4歳（2018年）

1月21日、中8週で迎えた9戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のジョンブドールに1馬身1/4の差をつけてファンの高評価に応えた。

3月4日、中5週で迎えた10戦目は、4歳以上1600万下のスピカステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（4戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月20日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（5戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

7月29日、中9週で迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の道新スポーツ賞（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（6戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、勝ったテラノヴァに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

9月17日、中6週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の白井特別（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（7戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のサトノキングダムを半馬身振り切って断然人気に応えた。

11月4日、中6週で迎えた14戦目は、3歳以上1600万下の清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続でC.ルメール騎手（8戦3勝）。8頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るシャルルマーニュを豪脚で半馬身差し切って1着ゴールを果たした。

12月15日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続でC.ルメール騎手（9戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには加われず11着に敗れた。

5歳（2019年）

3月9日、約3か月の間隔を開けて迎えた16戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、5着に終わった。

4月20日、中5週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、勝ったデンコウアンジュにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

6月9日、中6週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で石橋脩騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後はバテてしまい13着に敗れた。

8月11日、中8週で迎えた19戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では速い脚を使えず12着に終わった。

9月8日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（3戦0勝）。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず14着に終わった。

11月10日、中8週で迎えた21戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では伸びあぐねて13着に終わった。

12月14日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた22戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。最後は脚勢が鈍り14着に終わった。

2019年12月20日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。