クロコスミア（2013年生、母デヴェロッペ）

クロコスミア（2013年5月17日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「花の名。花言葉は気品ある精神」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のステイゴールド（当時19歳）と交配したデヴェロッペが9歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）小島牧場。戦績は、中央平地23戦5勝2着2回、海外1戦0勝。2017年、2018年、2019年とエリザベス女王杯(牝G1)で3回2着に入った他、2017年の府中牝馬ステークス(牝G2)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

西浦勝一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

6月27日、デビュー戦は勝浦正樹騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（函館芝1200m 雨/稍重）に出走。馬体重は398kg。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり5着に敗れた。

7月11日、中1週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

7月25日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（函館芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で勝浦正樹騎手（2戦0勝）。13頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアドルナメンテに1馬身1/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

8月15日、中2週で迎えた4戦目は、2歳オープンのコスモス賞（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で勝浦正樹騎手（3戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

9月5日、中2週で迎えた5戦目は、2歳G3の札幌2歳ステークス（札幌芝1800m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で勝浦正樹騎手（4戦1勝）。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

10月31日、中7週で迎えた6戦目は、牝馬限定2歳G3のアルテミスステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で勝浦正樹騎手（5戦1勝）。15頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮し、3着に入った。

11月21日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定2歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で勝浦正樹騎手（6戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、グングンと末脚を伸ばして、最後は2着のアオイプリンセスに1馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

12月13日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で勝浦正樹騎手（7戦2勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では伸びあぐねて8着に敗れた。

3歳（2016年）

3月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で勝浦正樹騎手（8戦2勝）。16頭立ての14番人気で15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず7着に終わった。

4月24日、中6週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G2のフローラステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で勝浦正樹騎手（9戦2勝）。18頭立ての8番人気で16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では最後まで息が続かず14着に敗れた。

9月18日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた11戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り曇/重）に出走。15頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、シンハライトにハナ差交わされて2着となった。

10月16日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。主導権を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では稟性の闘志でゴールまでタレずに走り切り、6着を確保した。

12月17日、中8週で迎えた13戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ重賞のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい14着に敗れた。

4歳（2017年）

4月8日、約3か月半の休養明けで迎えた14戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り小雨/重）に出走。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天賦の負けん気を発揮してゴールまで勇戦し、4着に入った。

4月22日、中1週で迎えた15戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

6月18日、中7週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の北斗特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のピュアソルジャーに2馬身半の差をつけて久しぶりに白星を挙げた。

7月30日、中5週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（10戦2勝）。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走したが、4着に終わった。

8月26日、中3週で迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の2017ワールドオールスタージョッキーズ第2戦（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせてすんなりと抜け出し、最後は2着のゲッカコウに3馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

10月14日、中6週で迎えた19戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（3戦1勝）。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。逃げる形となり、かなり遅いペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて、最後は2着のヴィブロスをクビ差振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

11月12日、中3週で迎えた20戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたモズカッチャン決め手に屈してクビ差の2着となった。

5歳（2018年）

2月11日、約3か月の休養明けで迎えた21戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（4戦2勝）。10頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、スローペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい8着に敗れた。

3月31日、G1のドバイターフ（アラブ首長国連邦・メイダン芝1800m）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（5戦2勝）。15頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。7着に終わった。

8月19日、約4か月半の休養明けで迎えた23戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（11戦2勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では伸びあぐねて8着に終わった。

10月13日、中7週で迎えた24戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（6戦2勝）。11頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

11月11日、中3週で迎えた25戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（7戦2勝）。17頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では一際目立つ伸びを見せたが、リスグラシューにクビ差交わされて2着となった。

12月9日、G1の香港ヴァーズ（香港・シャティン芝2400m）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（8戦2勝）。14頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。10着に終わった。

6歳（2019年）

3月9日、約3か月の休養明けで迎えた27戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（9戦2勝）。14頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に終わった。

4月6日、中3週で迎えた28戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（10戦2勝）。14頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚を持続できず、5着に終わった。

5月12日、中4週で迎えた29戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦1勝）。18頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

8月18日、約3か月半の休養明けで迎えた30戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（3戦1勝）。14頭立ての6番人気で大外14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

10月14日、中7週で迎えた31戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（4戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

11月10日、中3週で迎えた32戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、かなりのスローペースで集団を引っ張る。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッとキレる脚を見せたが、ラッキーライラックに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

12月22日、中5週で迎えた33戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では見せ場なく16着に終わった。

2019年12月26日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。