マツリダゴッホ（2003年生、母ペイパーレイン）

マツリダゴッホ（2003年3月15日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋画家の名」。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時17歳）と交配したペイパーレインが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は岡田スタッド。戦績は、中央平地26戦10勝2着2回、海外1戦0勝。2007年の有馬記念(G1)に勝利した他、2007年、2008年、2009年とオールカマー(G2)を3連覇するなど、G1級競走1勝を含む重賞6勝を挙げた。

経歴

デビュー前

国枝栄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2005年）

8月21日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 雨/良）に出走。馬体重は468kg。13頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサンファイバーに7馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月1日、中5週で迎えた2戦目は、2歳G3の札幌2歳ステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びを欠き6着に敗れた。

3歳（2006年）

3月12日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山芝1800m 曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のフェラーリファイブを3/4馬身振り切って休養明け初戦を制した。

4月29日、中6週で迎えた4戦目は、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（2戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

5月27日、中3週で迎えた5戦目は、3歳オープンの白百合ステークス（中京芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず7着に敗れた。

8月19日、約3か月の間隔を開けて迎えた6戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の日高特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、ぐいぐいと末脚を伸ばして、最後は2着のエレアシチーに1馬身の差をつけて3勝目を手に入れた。

9月17日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（3戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。競走中止となった。

12月10日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた8戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の冬至ステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、抜け出したフェイトトリックスにハナ差届かず2着に甘んじた。

12月23日、中1週で迎えた9戦目は、3歳以上1600万下のクリスマスカップ（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のニホンピロキースを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

4歳（2007年）

1月21日、中3週で迎えた10戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（3戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、一気に末脚を伸ばして、最後は2着のインテレットに5馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を手に入れた。

3月24日、中8週で迎えた11戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

4月29日、中4週で迎えた12戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（5戦3勝）。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず11着に敗れた。

9月2日、約4か月の休み明けで迎えた13戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

9月23日、中2週で迎えた14戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るシルクネクサスを上がり3位タイの末脚で半馬身差し切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

10月28日、中4週で迎えた15戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（5戦2勝）。16頭立ての8番人気で大外16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始10番手を追走。直線では鋭い脚を使えず15着に敗れた。

12月23日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（6戦2勝）。15頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るダイワスカーレットを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけてグランプリホースの称号を獲得した。

5歳（2008年）

3月29日、約3か月の休養明けで迎えた17戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（7戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のトウショウナイトに3馬身の差をつけて重賞4勝目を挙げた。

4月27日、G1のクイーンエリザベス2世カップ（香港・シャティン芝2000m）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（8戦4勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。6着に敗れた。

8月24日、約4か月の休み明けで迎えた19戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（9戦4勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、タスカータソルテにクビ差交わされて2着に甘んじた。

9月28日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（10戦4勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るキングストレイルを鮮烈な末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて連覇達成

11月30日、中8週で迎えた21戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で蛯名正義騎手（11戦5勝）。17頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、4着に入った。

12月28日、中3週で迎えた22戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で蛯名正義騎手（12戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。最後は脚が止まってしまい12着に敗れた。

6歳（2009年）

4月5日、約3か月半の休養明けで迎えた23戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

8月23日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた24戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（6戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では見所を作れず9着に敗れた。

9月27日、中4週で迎えた25戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（7戦3勝）。15頭立ての3番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の力で粘り込んで、最後は2着のドリームジャーニーに2馬身の差をつけて4連覇達成

11月1日、中4週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（13戦5勝）。18頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は失速してしまい17着に敗れた。

12月27日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた27戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（14戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。最後はバテてしまい7着に敗れた。