タイムフライヤー（2015年生、母タイムトラベリング）

タイムフライヤー（2015年2月1日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「時を超える者」。毛色は鹿毛。種牡馬のハーツクライ（当時14歳）と交配したタイムトラベリングが12歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は(有)社台コーポレーション白老ファーム。2017年のホープフルステークス(G1)に勝利した他、2020年のエルムステークス(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,600万円（65万×40口）で一口馬主が募集された。

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

8月6日、デビュー戦は北村宏司騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は456kg。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、勝ったロックディスタウンにねじ伏せられて3/4馬身差の2着となった。

9月16日、中5週で迎えた2戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。6頭立ての2番人気で5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアドマイヤアルバを3/4馬身振り切って未勝利勝ちを決めた。

10月28日、中5週で迎えた3戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1800m 外回り雨/重）に出走。7頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のオーデットエールに4馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

11月25日、中3週で迎えた4戦目は、2歳G3の京都2歳ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でC.デムーロ騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では印象的な伸び脚で猛進したが、伸びてきたグレイル決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

12月28日、中4週で迎えた5戦目は、2歳G1のホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続でC.デムーロ騎手（2戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のジャンダルムに1馬身1/4の差をつけて2歳中距離王の称号を射止めた。

3歳（2018年）

3月17日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず5着に敗れた。

4月15日、中3週で迎えた7戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では脚を伸ばせず10着に敗れた。

5月27日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚に勢いがなく11着に終わった。

9月23日、約4か月の休養明けで迎えた9戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。10頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びあぐねて6着に終わった。

10月21日、中3週で迎えた10戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、6着に入り込んだ。

4歳（2019年）

1月5日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で和田竜二騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

2月10日、中4週で迎えた12戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で和田竜二騎手（3戦0勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、後続との差を2馬身以上キープして、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は垂れてしまい8着に敗れた。

8月11日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた13戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。14頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

9月28日、中6週で馬体重を前走から20kg絞って迎えた14戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが劣勢になり6着に敗れた。

11月9日、中5週で迎えた15戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではビュッと切れる脚を見せたが、勝ったワンダーリーデルにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

12月1日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ伸び切れず8着に敗れた。

5歳（2020年）

2月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、S.フォーリー騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天授の負けじ魂を発揮してゴールまで頑張り、5着を確保した。

3月31日、中4週で迎えた18戦目は、F.ミナリク騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではいいところがなく9着に敗れた。

7月12日、約3か月半の休養明けで迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンのデルマーサラブレッドクラブ賞マリーンステークス（函館ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のカラクプアに3馬身半の差をつけて久方ぶりに美酒を浴びた。

8月9日、中3週で迎えた20戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪脚を爆発させて、最後は2着のウェスタールンドに2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

11月14日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた21戦目は、G3の東京中日スポーツ杯武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

12月6日、中2週で迎えた22戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に敗れた。

6歳（2021年）

1月31日、中7週で迎えた23戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（6戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露したが、3着に終わった。

5月5日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた24戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 小雨/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではいいところがなく9着に敗れた。

7月10日、中8週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのデルマーサラブレッドクラブ賞マリーンステークス（函館ダート1700m 小雨/稍重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（7戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず12着に敗れた。

8月8日、中3週で迎えた26戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G3のエルムステークス（函館ダート1700m 曇/良）に出走。14頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

10月30日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた27戦目は、G2のMBS賞スワンステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で大外18番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に終わった。

11月21日、中2週で迎えた28戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの霜月ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい9着に敗れた。

7歳（2022年）

1月30日、中9週で迎えた29戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

2月20日、中2週で迎えた30戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 小雨/重）に出走。16頭立ての15番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

5月5日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた31戦目は、森泰斗騎手を鞍上に迎えて、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 晴/稍重）に出走。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き9着に終わった。

5月25日、中2週で迎えた32戦目は、S1の大井記念（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で森泰斗騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

7月27日、中8週で迎えた33戦目は、S2のマイルグランプリ（大井ダート1600m 内回り晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で森泰斗騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では超凡な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月10日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から27kg減らして迎えた34戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で森泰斗騎手（3戦0勝）。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

12月8日、中7週で馬体重を前走から18kg戻して迎えた35戦目は、S2の勝島王冠（大井ダート1800m 晴/不良）に出走。鞍上は5戦連続で森泰斗騎手（4戦0勝）。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位には届かず6着に敗れた。

8歳（2023年）

3月30日、約3か月半の休み明けで迎えた36戦目は、隅田川オープン（大井ダート1600m 内回り晴/不良）に出走。鞍上は6戦連続で森泰斗騎手（5戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で追い上げたが、勝ったレッドソルダードに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

4月20日、中2週で迎えた37戦目は、S3のブリリアントカップ（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で森泰斗騎手（6戦0勝）。15頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では強靭な末脚を発揮し、3着に入った。

8月2日、約3か月半の休み明けで迎えた38戦目は、R.クアトロ騎手を鞍上に迎えて、ハンデS3のサンタアニタトロフィー（大井ダート1600m 内回り晴/重）に出走。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では切れ味光る末脚を披露し、3着に入った。

8月23日、中2週で迎えた39戦目は、S3のスパーキングサマーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でR.クアトロ騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず6着に敗れた。

2023年9月26日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。