アンティシペイト（2017年生、母アンチュラス）

アンティシペイト（2017年3月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「先を予期して手を打つ。母名の韻より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のルーラーシップ（当時10歳）と交配したアンチュラスが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者は追分ファーム。2022年の七夕賞(ハンデG3)で3着に入った他、2022年の福島民報杯(オープンハンデ)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

Ｇ１サラブレッドクラブにて総額3,000万円（75万×40口）で一口馬主が募集された。

国枝栄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

8月18日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ホウオウピースフルに交わされて1馬身半差の2着となった。

9月28日、中5週で迎えた2戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったアマゾーヌに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3歳（2020年）

2月16日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では決め手に欠いて7着に敗れた。

3月21日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた4戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。逃げを打ち、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のペルセウスシチーを3/4馬身振り切って初白星を挙げた。

5月30日、中9週で迎えた5戦目は、3歳1勝クラス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦1勝）。9頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして楽々と抜け出し、最後は2着のゼノヴァースに3馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

8月1日、中8週で迎えた6戦目は、3歳以上2勝クラスの阿寒湖特別（札幌芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の力で粘り続けて、最後は2着のゴーストに1馬身1/4の差をつけてファンの支持に応えた。

10月31日、約3か月の休み明けで迎えた7戦目は、3歳以上3勝クラスの古都ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったシークレットランにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

4歳（2021年）

1月5日、中8週で迎えた8戦目は、ハンデ戦でオープンの万葉ステークス（中京芝3000m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

3月7日、中8週で迎えた9戦目は、4歳以上3勝クラスの湾岸ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（2戦2勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、かなり緩いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ウインキートスに交わされて2馬身差の2着となった。

4月4日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの美浦ステークス（中山芝2000m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

6月12日、中9週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのジューンステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（3戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったシルヴァーソニックをクビ差捉え切れず2着に甘んじた。

8月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた12戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスのオホーツクステークス（札幌芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のソルドラードに1馬身の差をつけて4勝目を獲得した。

11月7日、中9週で迎えた13戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は力尽きて8着に敗れた。

5歳（2022年）

1月23日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた14戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい11着に敗れた。

2月19日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り11着に敗れた。

4月17日、中7週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた16戦目は、武藤雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの福島民報杯（福島芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシュヴァリエローズに5馬身の差をつけて制した。

7月10日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武藤雅騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露したが、3着に終わった。

8月21日、中5週で迎えた18戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山和生騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に敗れた。