シンウインド（1984年生、母ソロナエビス）

シンウインド（1984年4月7日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のウエスタンウインド（当時10歳）と交配したソロナエビスが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡鵡川町、生産者は（有）市川牧場。戦績は、中央平地23戦7勝2着4回。1990年の京王杯スプリングカップ(G2)に勝利した他、1988年のスワンステークス(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

二分久男厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1987年）

1月31日、デビュー戦は岩元市三騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の4歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は460kg。13頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。端をきる形となり、やや速いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪脚を炸裂させて、最後は2着のカンタービレに1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

10月24日、約9か月の休み明けで迎えた2戦目は、牝馬限定の4歳以上400万下（京都ダート1400m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩元市三騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて、最後は2着のメトロライテンに1馬身3/4の差をつけて久々の一戦を制した。

11月15日、中2週で迎えた3戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。芝レース及びG1級競走への出走は初となった。20頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚色が悪くなり14着に終わった。

12月6日、中2週で迎えた4戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’87ゴールデンサドルトロフィー（阪神芝1600m 曇/稍重）に出走。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。果敢に端をきり、若干速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では我慢強くタフに走り抜いたが、ワンダーレジストにクビ差交わされて2着に惜敗した。

4歳（1988年）

1月6日、中3週で迎えた5戦目は、5歳以上900万下の若水特別（京都ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は岩元市三騎手（2戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に末脚を伸ばして、最後は2着のニシノウテナに2馬身の差をつけて3勝目を収める

6月4日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた6戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、5歳以上1400万下の水無月ステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のローズイバロンに2馬身半の差をつけて休み明け初戦を制した。

6月26日、中2週で迎えた7戦目は、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 曇/重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は岩元市三騎手（3戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では最後まで息が続かず11着に敗れた。

8月14日、中6週で馬体重を前走から22kg増やして迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1400万下のマリーンステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。7頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、少々速いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のダイナアルテミスに5馬身の差をつけて優勝

9月18日、中4週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた9戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（1戦1勝）。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で猛進したが、伸びてきたタニノスイセイ決め手に屈して半馬身差の2着となった。

10月30日、中5週で迎えた10戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のミスターボーイに2馬身半の差をつけて重賞ウィナーの仲間入りを果たした。

11月20日、中2週で迎えた11戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。17頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

12月18日、中3週で迎えた12戦目は、G3のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で猛追したが、抜け出したトーアファルコンを捕まえ切れず、ハナ差の2着に甘んじた。

5歳（1989年）

1月29日、中5週で迎えた13戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

2月26日、中3週で迎えた14戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は失速してしまい7着に敗れた。

6歳（1990年）

3月24日、約13か月の休み明けで迎えた15戦目は、丸山勝秀騎手を鞍上に迎えて、コーラルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月22日、中3週で迎えた16戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 小雨/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は南井克巳騎手（2戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のコガネターボに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手にした。

5月13日、中2週で迎えた17戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（3戦2勝）。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着に入った。

6月10日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は勢いを失って8着に終わった。

7月8日、中3週で迎えた19戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（4戦2勝）。14頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛進したが、バンブーメモリーに交わされて2馬身差の2着となった。

10月28日、約3か月半の休み明けで迎えた20戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

11月18日、中2週で迎えた21戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（6戦2勝）。18頭立ての7番人気で17番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず8着に敗れた。

12月16日、中3週で迎えた22戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには絡めず6着に敗れた。

7歳（1991年）

1月5日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（7戦2勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では今一つ伸び切れず7着に敗れた。