アップクォーク（2013年生、母フェルミオン）

アップクォーク（2013年5月3日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「フェルミオン（フェルミ粒子）の中に分類される粒子名。母名より連想」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のベーカバド（当時6歳）と交配したフェルミオンが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2016年のラジオNIKKEI賞(ハンデG3)で4着に入った他、2019年の白富士ステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額1,400万円（3.5万×400口）で一口馬主が募集された。

中川公成厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2015年）

11月29日、デビュー戦は柴山雄一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。18頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月20日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、抜け出したキャニオンロードを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

3歳（2016年）

2月20日、中8週で迎えた3戦目は、F.ヴェロン騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（東京芝1800m 雨/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のカマクラに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

5月21日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた4戦目は、3歳500万下の早苗賞（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は柴山雄一騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のカルヴァリオを半馬身振り切ってファンの期待に応えた。

7月3日、中5週で迎えた5戦目は、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

9月17日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の白井特別（中山芝1800m 曇/良）に出走。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

11月12日、中7週で迎えた7戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（東京芝2000m 晴/稍重）に出走。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のハナズレジェンドを3/4馬身振り切って3勝目を収める

4歳（2017年）

2月11日、約3か月の休養明けで迎えた8戦目は、S.フォーリー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の飛鳥ステークス（京都芝1800m 外回り晴/重）に出走。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったアドマイヤリードにねじ伏せられて3馬身差の2着となった。

3月26日、中5週で迎えた9戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の常総ステークス（中山芝2000m 小雨/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は一杯になって14着に敗れた。

11月19日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、3歳以上1000万下（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、抜け出したカレンラストショーを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

5歳（2018年）

2月18日、約3か月の休養明けで迎えた11戦目は、4歳以上1000万下（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のブラックプラチナムをクビ差振り切って4勝目を手にした。

5月27日、約3か月半の休み明けで迎えた12戦目は、H.ボウマン騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のむらさき賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では素晴らしい伸び脚で猛追したが、抜け出したエアウィンザーにクビ差届かず2着に惜敗した。

9月9日、約3か月半の休み明けで迎えた13戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のムーンライトハンデキャップ（阪神芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では決め手に欠いて9着に敗れた。

11月25日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のウェルカムステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のジークカイザーをアタマ差振り切って先頭ゴールを果たした。

6歳（2019年）

1月26日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた15戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、白富士ステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

3月24日、中7週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた16戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、六甲ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が鈍り11着に敗れた。

6月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 雨/稍重）に出走。13頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい13着に終わった。

10月21日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg減らして迎えた18戦目は、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は石川裕紀人騎手（1戦0勝）。13頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では切れる脚を使えず11着に終わった。

7歳（2020年）

1月12日、約3か月の間隔を開けて迎えた19戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、ポルックスステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての11番人気で大外15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は力尽きて13着に終わった。

4月25日、約3か月半の休み明けで迎えた20戦目は、オアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は石川裕紀人騎手（2戦0勝）。16頭立ての16番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい16着に終わった。

5月23日、中3週で迎えた21戦目は、藤井勘一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメイステークス（東京芝1800m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は失速してしまい11着に終わった。

2020年5月27日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

7月3日、中5週で迎えた22戦目は、田野豊三騎手を鞍上に迎えて、OBCラジオ大阪賞（園田ダート1700m 雨/不良）に出走。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

8月2日、中3週で迎えた23戦目は、鈴木祐騎手を鞍上に迎えて、地方重賞のせきれい賞（盛岡芝2400m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のロードヴァンドールに6馬身の差をつけて久々に勝ち星を挙げた。

9月27日、中7週で迎えた24戦目は、地方重賞のOROカップ（盛岡芝1700m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で鈴木祐騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月11日、中5週で馬体重を前走から13kg増やして迎えた25戦目は、3歳以上A1（園田ダート1870m 晴/良）に出走。鞍上は田野豊三騎手（1戦0勝）。6頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。競走中止となった。

12月9日、中3週で馬体重を前走から7kg絞って迎えた26戦目は、地方重賞の園田金盃（園田ダート1870m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田野豊三騎手（2戦0勝）。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではいいところがなく12着に敗れた。

8歳（2021年）

1月3日、中3週で迎えた27戦目は、松木大地騎手を鞍上に迎えて、ハンデ地方重賞の新春賞（園田ダート1870m 晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始11番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く10着に終わった。

2月4日、中4週で迎えた28戦目は、上郡赤松円心特別（姫路ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松木大地騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず8着に終わった。

7月5日、約5か月の休養明けで迎えた29戦目は、かきつばた賞（盛岡芝1700m 曇/稍重）に出走。鞍上は鈴木祐騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず10着に敗れた。

8月1日、中3週で迎えた30戦目は、地方重賞のせきれい賞（盛岡芝2400m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で鈴木祐騎手（3戦1勝）。12頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く10着に終わった。

8月16日、中1週で迎えた31戦目は、桂樹杯（盛岡芝1700m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で鈴木祐騎手（4戦1勝）。12頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい10着に終わった。

9月28日、中5週で馬体重を前走から13kg増やして迎えた32戦目は、M1のOROカップ（盛岡芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で鈴木祐騎手（5戦1勝）。14頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。でレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では天授の負けん気を発揮してゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

10月12日、中1週で迎えた33戦目は、OROターフ特別（盛岡芝1700m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で鈴木祐騎手（6戦1勝）。12頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では脚が残っておらず11着に終わった。

2021年10月17日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。