フサイチパンドラ（2003年生、母ロッタレース）

フサイチパンドラ（2003年2月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋人類最初の女性（ギリシャ神話）」。毛色は栗毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時17歳）と交配したロッタレースが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地20戦4勝2着3回、地方1戦0勝2着1回。2006年のエリザベス女王杯(牝G1)に勝利した他、2007年の札幌記念(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、関口房朗によって9,135万円で落札された。

白井寿昭厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

11月12日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。馬体重は494kg。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のトウカイワンダーに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

12月4日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では切れ味光る末脚を披露したが、3着に終わった。

12月25日、中2週で迎えた3戦目は、2歳500万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（2戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、3着に終わった。

3歳（2006年）

2月4日、中5週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（3戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

2月25日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳500万下のきんせんか賞（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一気に末脚を伸ばして難なく抜け出し、最後は2着のユノブラッキーに3馬身の差をつけてファンの支持に応えた。

3月18日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前のスタミナでなんとか走り抜いたが、キストゥヘヴンに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

4月9日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（6戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。最後は脚勢が悪くなり14着に敗れた。

5月21日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では堅調な伸びを見せたが、抜け出したカワカミプリンセスを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

9月17日、約4か月の休養明けで迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。17頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

10月15日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月12日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦0勝）。15頭立ての7番人気で大外15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったカワカミプリンセスにねじ伏せられて1馬身半差の1着中距離女王の座を射止めた。

11月26日、中1週で迎えた12戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦1勝）。11頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭い脚を使えず5着に終わった。

4歳（2007年）

2月28日、約3か月の休養明けで迎えた13戦目は、牝馬限定Jpn2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったトーセンジョウオーに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

3月24日、中2週で迎えた14戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 小雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（6戦1勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚を伸ばせず9着に敗れた。

4月14日、中2週で迎えた15戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で福永祐一騎手（7戦1勝）。15頭立ての12番人気で大外15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚を伸ばせず9着に終わった。

5月13日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で福永祐一騎手（8戦1勝）。18頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は一杯になって12着に敗れた。

8月12日、約3か月の休み明けで迎えた17戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で福永祐一騎手（9戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には届かず5着に敗れた。

9月2日、中2週で迎えた18戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。先手を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では少しずつ前との差を詰めて、最後は2着のアグネスアークをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

9月17日、中1週で迎えた19戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 曇/稍重）に出走。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ハナに立ち、後続との差を2馬身以上確保して、かなりのスローペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が衰えて11着に敗れた。

11月11日、中7週で迎えた20戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したダイワスカーレットに3/4馬身届かず2着に敗北した。

11月25日、中1週で迎えた21戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。18頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はバタバタになってしまい9着に終わった。