ネームヴァリュー（1998年生、母マジソンカウンティ）

ネームヴァリュー（1998年3月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。2002年にNARグランプリ最優秀牝馬、2003年にNARグランプリサラブレッド4歳以上最優秀馬、年度代表馬及び最優秀牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のHonour and Glory（当時5歳）と交配したマジソンカウンティが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）飛野牧場。戦績は、中央平地17戦4勝、地方12戦6勝。2003年の帝王賞GI(G1)に勝利した他、2002年の東京大賞典(G1)で4着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

山内研二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2000年）

8月6日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は458kg。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、かなり遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のハッピールックに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月2日、中3週で迎えた2戦目は、2歳オープンのコスモス賞（札幌芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のハッピールックに1馬身1/4の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

12月3日、約3か月の休養明けで迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず10着に敗れた。

3歳（2001年）

2月3日、中8週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず5着に敗れた。

3月10日、中4週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（4戦2勝）。13頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

4月8日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で松永幹夫騎手（5戦2勝）。18頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい11着に終わった。

5月20日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で松永幹夫騎手（6戦2勝）。18頭立ての18番人気で2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず10着に終わった。

12月15日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた8戦目は、小原義之騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で大外16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず8着に終わった。

4歳（2002年）

1月6日、中2週で迎えた9戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の新春ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には届かず8着に敗れた。

1月27日、中2週で迎えた10戦目は、小林徹弥騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/重）に出走。12頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場なく10着に終わった。

6月15日、約4か月半の休養明けで迎えた11戦目は、3歳以上1000万下のTVh杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦0勝）。13頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず8着に敗れた。

7月6日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の函館日刊スポーツ杯（函館芝1200m 雨/稍重）に出走。15頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鋭い脚を使えず8着に敗れた。

7月21日、中1週で迎えた13戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下のかもめ島特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦0勝）。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。主導権を奪い、非常に緩いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

8月11日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の大倉山特別（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（3戦0勝）。11頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。逃げを打ち、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のジョウノヴィーナスに2馬身半の差をつけて久々に勝利を挙げた。

9月1日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた15戦目は、3歳以上1000万下のHBC賞（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では決め手が足りず7着に敗れた。

9月22日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のUHB賞（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（5戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を取り、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のホッカイローツェに2馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

11月6日、中5週で迎えた17戦目は、佐藤隆騎手を鞍上に迎えて、地方重賞のグランドマイラーズ（船橋ダート1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスプリングシオンに4馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月11日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた18戦目は、牝馬限定地方重賞のファーストレディー賞（大井ダート1790m 晴/不良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で佐藤隆騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のラヴァリーフリッグに2馬身の差をつけて制した。

12月29日、中2週で迎えた19戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で佐藤隆騎手（2戦2勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入った。

5歳（2003年）

2月5日、中4週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3のTCK女王盃（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で佐藤隆騎手（3戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るビーポジティブを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

2月26日、中2週で迎えた21戦目は、牝馬限定G2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で佐藤隆騎手（4戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

3月26日、中3週で迎えた22戦目は、G2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 晴/不良）に出走。鞍上は6戦連続で佐藤隆騎手（5戦3勝）。8頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

4月28日、中4週で迎えた23戦目は、牝馬限定G3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で佐藤隆騎手（6戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では天賦のガッツでゴールまで勇戦したが、4着に終わった。

5月28日、中3週で迎えた24戦目は、石崎隆之騎手を鞍上に迎えて、地方重賞の大井記念（大井ダート2600m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウエノマルクンに5馬身の差をつけて8勝目を挙げた。

6月25日、中3週で迎えた25戦目は、G1の帝王賞GI（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。鞍上は佐藤隆騎手（7戦3勝）。15頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。敢然と端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のビワシンセイキに4馬身の差をつけてG1ホースの称号を手に入れた。

9月30日、約3か月の休み明けで迎えた26戦目は、地方重賞の東京記念（大井ダート2400m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は石崎隆之騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、前で粘るカイジンクンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は7馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

11月3日、中4週で迎えた27戦目は、G1のJBCクラシック（大井ダート2000m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で石崎隆之騎手（2戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

11月29日、中3週で迎えた28戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 雨/不良）に出走。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

12月29日、中3週で迎えた29戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は佐藤隆騎手（8戦4勝）。16頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では今一つ伸び切れず9着に敗れた。