ドウカンジョー（1984年生、母ミキノジヨー）

ドウカンジョー（1984年5月6日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1986年にJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のトウシヨウボーイ（当時11歳）と交配したミキノジヨーが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は中野順一。戦績は、中央平地36戦7勝2着2回、地方1戦0勝。1990年の中日新聞杯(G3)に勝利した他、1986年のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

池江泰郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1986年）

11月1日、デビュー戦は田島信行騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1400m 曇/良）に出走。馬体重は470kg。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のインターオオゾラに8馬身の差をつけて初白星を挙げた。

12月7日、中4週で迎えた2戦目は、2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（1戦1勝）。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のマックスビューティに1馬身3/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

3歳（1987年）

3月22日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で田島信行騎手（2戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、5着に終わった。

4月12日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で田島信行騎手（3戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚がパッとせず8着に敗れた。

5月3日、中2週で迎えた5戦目は、大崎昭一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、最後はタクノチドリと並んで6着同着となった。

5月24日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で大崎昭一騎手（1戦0勝）。24頭立ての5番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では鋭い脚を使えず12着に敗れた。

6月13日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、3歳ハンデ戦でオープンの白百合ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は田島信行騎手（4戦2勝）。9頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず7着に敗れた。

10月25日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg戻して迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（5戦2勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では末脚が振るわず12着に敗れた。

11月15日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田島信行騎手（6戦2勝）。20頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に敗れた。

12月6日、中2週で迎えた10戦目は、G3のウインターステークス（中京ダート2200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田島信行騎手（7戦2勝）。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入った。

4歳（1988年）

1月17日、中5週で迎えた11戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で田島信行騎手（8戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のミスターボーイをアタマ差振り切って制した。

2月20日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で田島信行騎手（9戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず9着に敗れた。

3月20日、中3週で迎えた13戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で田島信行騎手（10戦3勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

11月12日、約8か月の休養明けで迎えた14戦目は、アンドロメダステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で田島信行騎手（11戦3勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず7着に敗れた。

11月27日、中1週で迎えた15戦目は、西浦勝一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定オープンのトパーズステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい4着に敗れた。

12月4日、連闘で迎えた16戦目は、J.マーシャル騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1400万下の’88ゴールデンホィップトロフィー（阪神芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では伸びが劣勢になり11着に敗れた。

12月25日、中2週で迎えた17戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1400万下のサンタクロースハンデキャップ（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るエーコートランスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて制した。

5歳（1989年）

1月16日、中2週で迎えた18戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るエーコーシーザーを次元の違う末脚でハナ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

2月18日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、3着に終わった。

3月19日、中3週で迎えた20戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では決め手が足りず6着に敗れた。

4月12日、中2週で迎えた21戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（4戦2勝）。15頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。10着に終わった。

5月6日、中2週で迎えた22戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、シルクロードステークス（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。14頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、シヨノロマンにハナ差交わされて2着となった。

5月14日、連闘で迎えた23戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（1戦0勝）。15頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり10着に敗れた。

6月11日、中3週で迎えた24戦目は、猿橋重利騎手を鞍上に迎えて、札幌日経賞（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり4着に敗れた。

7月2日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（5戦2勝）。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず6着に終わった。

7月9日、連闘で馬体重を前走から10kg減らして迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンの道新杯（函館芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は猿橋重利騎手（1戦0勝）。6頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のダイナバトラーを半馬身振り切って優勝

7月30日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた27戦目は、巴賞（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（6戦2勝）。10頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。最後は脚が止まってしまい9着に敗れた。

9月10日、中5週で迎えた28戦目は、UHB杯（函館芝1800m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（7戦2勝）。9頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入り込んだ。

10月21日、中5週で迎えた29戦目は、カシオペアステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（8戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。

11月4日、中1週で迎えた30戦目は、栗東トレーニングセンター開設20周年記念（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（9戦2勝）。13頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり10着に敗れた。

11月26日、中2週で迎えた31戦目は、牝馬限定オープンのトパーズステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は猿橋重利騎手（2戦1勝）。10頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。最後はガス欠状態になり7着に終わった。

12月3日、連闘で迎えた32戦目は、安田隆行騎手を鞍上に迎えて、G3のウインターステークス（中京ダート2200m 晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず10着に終わった。

12月24日、中2週で迎えた33戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は猿橋重利騎手（3戦1勝）。16頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着を確保した。

6歳（1990年）

1月15日、中2週で迎えた34戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で猿橋重利騎手（4戦1勝）。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で驀進したが、勝ったダンシングサムにねじ伏せられてアタマ差の2着となった。

1月28日、中1週で迎えた35戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で猿橋重利騎手（5戦1勝）。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では見せ場なく7着に終わった。

3月4日、中4週で迎えた36戦目は、内田浩一騎手を鞍上に迎えて、G3の中日新聞杯（中京芝1800m 晴/稍重）に出走。15頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のサンキンハヤテに1馬身1/4の差をつけて重賞2勝目をマークした。

3月17日、中1週で迎えた37戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で内田浩一騎手（1戦1勝）。12頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず7着に敗れた。