ジュエルオブナイル（2007年生、母レディオブチャド）

ジュエルオブナイル（2007年1月25日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「ナイルの宝石。血統より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のデュランダル（当時8歳）と交配したレディオブチャドが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地26戦4勝2着6回。2009年の小倉2歳ステークス(G3)に勝利した他、2010年の葵ステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

グリーンファーム愛馬会にて総額1,050万円（5.25万×200口）で一口馬主が募集された。

荒川義之厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2009年）

8月1日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（小倉芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は436kg。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、勝ったファイティングピサに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

8月22日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。敢然と端をきり、若干速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鬼脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のスギノブロッサムに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

9月6日、中1週で迎えた3戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の小倉2歳ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のダッシャーゴーゴーをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

12月13日、約3か月半の休み明けで迎えた4戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

3歳（2010年）

1月17日、中4週で迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンの紅梅ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の勝負根性でゴールまで力闘し、3着に入った。

3月20日、中8週で迎えた6戦目は、3歳G3のファルコンステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて17番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では切れる脚を使えず9着に敗れた。

4月11日、中2週で迎えた7戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての18番人気で14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後は垂れてしまい18着に終わった。

5月15日、中4週で迎えた8戦目は、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦1勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

10月9日、約5か月の休み明けで迎えた9戦目は、田中博康騎手を鞍上に迎えて、オパールステークス（京都芝1200m 雨/不良）に出走。18頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びが劣勢になり10着に敗れた。

10月24日、中1週で迎えた10戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、福島民友カップ（福島芝1200m 曇/良）に出走。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず7着に敗れた。

12月26日、中8週で迎えた11戦目は、宮崎北斗騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの2010アンコールステークス（小倉芝1200m 曇/良）に51kgの軽斤量で出走。18頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り12着に終わった。

4歳（2011年）

1月30日、中4週で迎えた12戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（3戦1勝）。16頭立ての16番人気で4番ゲートからスタート。先手を奪い、遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず11着に終わった。

4月9日、中9週で迎えた13戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚勢が衰えて18着に終わった。

4月23日、中1週で迎えた14戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（新潟芝1800m 外回り小雨/良）に出走。16頭立ての16番人気で8番ゲートからスタート。端に立ち、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚が上がってしまい15着に終わった。

8月6日、約3か月半の休み明けで迎えた15戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の西部日刊スポーツ杯（小倉芝1200m 雨/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（4戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、抜け出したボストンエンペラーに半馬身届かず2着に敗北した。

8月21日、中1週で迎えた16戦目は、3歳以上1000万下の佐世保特別（小倉芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（5戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、勝ったキョウワマグナムに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

9月4日、中1週で迎えた17戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の西日本スポーツ杯（小倉芝1200m 曇/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず12着に敗れた。

11月27日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の雲仙特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は吉田隼人騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、勝ったファンドリノチカラに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

12月10日、中1週で迎えた19戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の耶馬渓特別（小倉芝1200m 曇/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では不屈の闘争本能で渋太く末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のリーサムハーツをクビ差振り切ってファンの高評価に応えた。

5歳（2012年）

5月12日、約5か月の休み明けで迎えた20戦目は、4歳以上1600万下の彦根ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（6戦1勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の豊富なスタミナで最後まで敢闘したが、エーシンヒットマンに3/4馬身交わされて2着となった。

5月26日、中1週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（7戦1勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

6月30日、中4週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下のテレビユー福島賞（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のニシノステディーを半馬身振り切って勝利を手中に収めた。

7月22日、中2週で迎えた23戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。5着に終わった。

8月19日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（3戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はタレてしまい16着に敗れた。

11月3日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から16kg増やして迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンの京洛ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（8戦1勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったサドンストームにねじ伏せられて1馬身半差の2着となった。

11月24日、中2週で迎えた26戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（9戦1勝）。18頭立ての13番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走し、6着を確保した。