トシグリーン（1987年生、母フアインフレーム）

トシグリーン（1987年5月5日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のグリーングラス（当時14歳）と交配したフアインフレームが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道様似郡様似町、生産者は長田操。戦績は、中央平地30戦6勝2着4回。1993年のCBC賞(G2)に勝利した他、1992年のスワンステークス(G2)で2着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

柳田次男厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

7月23日、デビュー戦は西浦勝一騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。11頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のガッツで最後まで奮闘したが、伸びてきたトーワリリー決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

8月5日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のムーンパワーに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

9月3日、中3週で迎えた3戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の小倉3歳ステークス（小倉芝1200m 晴/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。11頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、逃げるハギノハイタッチを差し切れず、1馬身半差の2着となった。

9月30日、中3週で迎えた4戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（2戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では見所を作れず6着に敗れた。

3歳（1990年）

1月14日、約3か月半の休み明けで迎えた5戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（3戦1勝）。11頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く11着に終わった。

2月17日、中4週で迎えた6戦目は、3歳オープンのバイオレットステークス（阪神芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で西浦勝一騎手（4戦1勝）。11頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見所を作れず7着に終わった。

7月15日、約5か月の休養明けで迎えた7戦目は、小倉日経賞（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で西浦勝一騎手（5戦1勝）。10頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見せ場なく4着に終わった。

7月29日、中1週で迎えた8戦目は、やまなみステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で西浦勝一騎手（6戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るゴールデンリッカを鬼脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

8月26日、中3週で迎えた9戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で西浦勝一騎手（7戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい7着に敗れた。

9月23日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で西浦勝一騎手（8戦2勝）。12頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

10月28日、中4週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた11戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で西浦勝一騎手（9戦2勝）。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず9着に終わった。

11月24日、中3週で迎えた12戦目は、坂井千明騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1400m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。16頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出し、4着に入った。

4歳（1991年）

3月3日、約3か月半の休み明けで迎えた13戦目は、松田幸春騎手を鞍上に迎えて、G3の中日新聞杯（小倉芝1800m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。13頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず6着に終わった。

3月17日、中1週で迎えた14戦目は、ハンデG3の中京記念（小倉芝2000m 晴/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は西浦勝一騎手（10戦2勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して11番手で通過。直線では切れる脚を使えず14着に終わった。

4月14日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。13頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず5着に終わった。

4月21日、連闘で迎えた16戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての16番人気で14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず14着に終わった。

5月11日、中2週で迎えた17戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、3着に入り込んだ。

6月1日、中2週で迎えた18戦目は、パラダイスステークス（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は坂井千明騎手（1戦0勝）。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

7月14日、中5週で迎えた19戦目は、4歳以上900万下の雲仙特別（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（11戦2勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

7月21日、連闘で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンの小倉競馬場開設60周年記念（小倉ダート1700m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（12戦2勝）。8頭立ての5番人気で大外8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚にキレが無く5着に終わった。

8月11日、中2週で迎えた21戦目は、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で西浦勝一騎手（13戦2勝）。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚が止まってしまい8着に敗れた。

5歳（1992年）

6月13日、約10か月の休み明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた22戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（阪神芝1400m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。17頭立ての2番人気に推されて大外17番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のメイショウレグナムに1馬身1/4の差をつけて久々の実戦を制した。

8月16日、中8週で迎えた23戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したコガネテスコを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

9月13日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は上村洋行騎手（1戦1勝）。13頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るハギノスイセイを強烈な末脚で半馬身差し切って待望の重賞初制覇を果たした。

10月31日、中6週で迎えた25戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではスパッとキレる脚を見せたが、勝ったディクターガールにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

11月22日、中2週で迎えた26戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では目立つような脚を使えず10着に敗れた。

6歳（1993年）

4月25日、約5か月の休養明けで迎えた27戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は坂井千明騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のバンリリュウホーをハナ差振り切って休養明けの一戦を物にした。

5月16日、中2週で迎えた28戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は上村洋行騎手（2戦2勝）。16頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には届かず7着に終わった。

6月6日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（3戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには絡めず5着に敗れた。

6月27日、中2週で迎えた30戦目は、G2のCBC賞（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（14戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のウィンザーモレノに1馬身の差をつけて重賞2勝目を挙げた。