ヴァケーション（2017年生、母テンノベニバラ）

ヴァケーション（2017年2月14日）は、日本の競走馬。牡馬。2019年にNARグランプリ2歳最優秀牡馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のエスポワールシチー（当時12歳）と交配したテンノベニバラが18歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は前川隆範。2019年の全日本2歳優駿(Jpn1)に勝利した他、2022年のマーキュリーカップ(Jpn3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、前川隆範から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、Y.Y.BloodStockによって432万円で落札された。

高月賢一厩舎（川崎）へ入厩。

2歳（2019年）

5月17日、デビュー戦は矢野貴之騎手を鞍上に据えて、2歳戦のスパーキングデビュー（川崎ダート900m 晴/良）に出走。馬体重は455kg。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のフロントウイングに8馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

6月12日、中3週で迎えた2戦目は、2歳戦の紅花特別（川崎ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で矢野貴之騎手（1戦1勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリナルディーに約14馬身の大差をつけて圧倒的支持に応えた。

9月17日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、真島大輔騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの’19ゴールドジュニアー（大井ダート1400m 晴/重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

10月30日、中5週で迎えた4戦目は、吉原寛人騎手を鞍上に迎えて、2歳S3の平和賞（全日本優オープン（船橋ダート1600m 晴/不良）に出走。13頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて、最後は2着のマンガンに2馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

12月18日、中6週で迎えた5戦目は、2歳Jpn1の全日本2歳優駿（川崎ダート1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で吉原寛人騎手（1戦1勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るアイオライトを鬼脚でアタマ差だけ差し切ってG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

3歳（2020年）

3月18日、約3か月の休養明けで迎えた6戦目は、3歳S2の京浜盃（大井ダート1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で吉原寛人騎手（2戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

4月29日、中5週で迎えた7戦目は、御神本訓史騎手を鞍上に迎えて、3歳S1の羽田盃（大井ダート1800m 晴/稍重）に出走。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚が振るわず9着に敗れた。

9月1日、約4か月の休み明けで迎えた8戦目は、伊藤裕人騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの芙蓉賞（川崎ダート2000m 曇/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

9月16日、中1週で迎えた9戦目は、3歳S1の戸塚記念（川崎ダート2100m 曇/稍重）に出走。鞍上は矢野貴之騎手（2戦2勝）。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き12着に敗れた。

10月12日、中3週で迎えた10戦目は、3歳地方重賞の秋の鞍（名古屋ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は吉原寛人騎手（3戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るステラモナークを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて5勝目を収める

11月4日、中2週で迎えた11戦目は、3歳地方重賞の楠賞（園田ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で吉原寛人騎手（4戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に敗れた。

4歳（2021年）

3月16日、約4か月半の休養明けで迎えた12戦目は、宮川実騎手を鞍上に迎えて、Jpn3の黒船賞（高知ダート1400m 曇/重）に出走。12頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では見所を作れず12着に終わった。

4月9日、中2週で迎えた13戦目は、田中学騎手を鞍上に迎えて、地方重賞の東海桜花賞（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では見せ場なく5着に敗れた。

5月11日、中4週で迎えた14戦目は、本田正重騎手を鞍上に迎えて、プリムローズ賞（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前のタフさで最後まで敢闘したが、勝ったティーズダンクに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

5月26日、中1週で迎えた15戦目は、森泰斗騎手を鞍上に迎えて、S3の川崎マイラーズ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。14頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

6月15日、中2週で迎えた16戦目は、S3の川崎スパーキングスプリント（川崎ダート900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で森泰斗騎手（1戦0勝）。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

7月22日、中4週で迎えた17戦目は、山崎誠士騎手を鞍上に迎えて、S3のプラチナカップ（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。11頭立ての8番人気で大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず9着に終わった。

8月31日、中5週で迎えた18戦目は、左海誠二騎手を鞍上に迎えて、S3のスパーキングサマーカップ（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。13頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に終わった。

5歳（2022年）

4月10日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた19戦目は、木村暁騎手を鞍上に迎えて、M3の赤松杯（水沢ダート1600m 晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったマイネルアストリアをクビ差捉え切れず2着となった。

5月8日、中3週で迎えた20戦目は、M1のシアンモア記念（水沢ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で木村暁騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のグランコージーを3/4馬身振り切って久しぶりに白星を挙げた。

6月19日、中5週で迎えた21戦目は、村上忍騎手を鞍上に迎えて、M1の一條記念みちのく大賞典（水沢ダート2000m 雨/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

7月18日、中3週で迎えた22戦目は、Jpn3のマーキュリーカップ（盛岡ダート2000m 曇/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で村上忍騎手（1戦0勝）。14頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

8月25日、中4週で迎えた23戦目は、S3のスパーキングサマーカップ（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で村上忍騎手（2戦0勝）。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

10月10日、中6週で迎えた24戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で村上忍騎手（3戦0勝）。16頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では見所を作れず12着に終わった。

11月3日、中2週で迎えた25戦目は、Jpn1のJBCクラシック（盛岡ダート2000m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で村上忍騎手（4戦0勝）。15頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ伸び切れず10着に終わった。

12月31日、中7週で馬体重を前走から11kg減らして迎えた26戦目は、M1の桐花賞（水沢ダート2000m 曇/重）に出走。鞍上は6戦連続で村上忍騎手（5戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ノーブルサターンに半馬身交わされて2着に敗北した。

6歳（2023年）

4月9日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から7kg戻して迎えた27戦目は、M3の赤松杯（水沢ダート1600m 曇/重）に出走。鞍上は7戦連続で村上忍騎手（6戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、グローリーグローリに半馬身交わされて2着に敗北した。

5月7日、中3週で迎えた28戦目は、M1のシアンモア記念（盛岡ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は8戦連続で村上忍騎手（7戦0勝）。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

6月20日、中5週で迎えた29戦目は、地方重賞の一條記念みちのく大賞典（水沢ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で村上忍騎手（8戦0勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。先手を取り、で一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスズカゴウケツに8馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

7月17日、中3週で迎えた30戦目は、Jpn3のマーキュリーカップ（盛岡ダート2000m 曇/重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は10戦連続で村上忍騎手（9戦1勝）。13頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

8月23日、中4週で迎えた31戦目は、S3のスパーキングサマーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で村上忍騎手（10戦1勝）。14頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では見せ場を作れず12着に終わった。

12月3日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた32戦目は、M2のトウケイニセイ記念（水沢ダート1600m 曇/重）に出走。鞍上は12戦連続で村上忍騎手（11戦1勝）。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、ノーブルサターンに交わされて1馬身半差の2着となった。

12月31日、中3週で迎えた33戦目は、M1の桐花賞（水沢ダート2000m 曇/重）に出走。鞍上は13戦連続で村上忍騎手（12戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

7歳（2024年）

4月14日、約3か月半の休養明けで迎えた34戦目は、M3の赤松杯（水沢ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で村上忍騎手（13戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。